ハサミと心を磨いて半世紀 “生涯現役”の現代の名工 根矢二郎さん – ヒューマンてんり人
全国でも珍しい、理容師や美容師が使うハサミを専門に研ぐ研師。「父が始めた仕事を続けられていることが幸せ」と、半世紀以上にわたり、一つひとつの仕事に向き合ってきた。
19歳のときから、理髪店を訪ねてハサミを研ぐ父親と一緒に各地を回り、その技を見て学んだ。無欲で誠実、朝から晩まで働く父の姿は、天理教の「朝起き、正直、働き」の教えそのままだったという。
職人を相手に満足してもらうノウハウを身につけるには20年を要した。その高い技術は“日本随一”で、平成17年には研磨工として初の「現代の名工」に選ばれた。21年には「黄綬褒章」を受章、いまも年間1000人以上から依頼が来る。
現在は、3代目となる息子と各地を回りながら、父から受け継いだ技術と信仰を伝えている。
「いまの私があるのは、父が『人の役に立ちたい』との心で徳積みをしてくれたおかげ。体が元気な限り現場に立ち、多くの人に喜んでもらうことが、父への恩返しであり、親神様にも喜んでもらえると信じている」



