ぐんぐん吸湿 – Well being 日々の暮らしを彩る 20
2026・9/2号を見る
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クローゼットの奥から久しぶりに取り出した服に、袖を通して気になった。なにかカビ臭いような。カビが生えてはいないし、そもそも洗濯した服、生えるはずはないけれど、鼻を近づけると確かにカビの臭いだ。
目に見えないカビが生えている?それともクローゼットのどこかにいて、臭いだけ移るのか。クローゼットの扉はなるべく開放し、風通しにつとめているけれど。
前は防カビ剤を下げていた。プラスチックの枠に色つきのシートが挟み込まれたもの。欲張りな私は防カビに加え防虫、消臭と、何役も兼ねるものを選んだ。それらの働きをする薬剤が、シートにしみこませてあるのだろう。
が、いつしか使わなくなっていた。無香性のため存在感に乏しく、ふと見るとシートのはしに「お取り替え」の文字がひっそりと現れている。文字の色が変わるだけで、たいして効いていないのではと疑い、補充しないままに。
私の誤解だったようだ。カビ臭くなったということは、前は防いでくれていたわけで。何らかの対策が、代わりに要る。
カビあるところに湿気あり、置き型の吸湿剤は、防カビ剤なきあともクローゼットの床のところどころに配しているが、それだけでは足りなかったか。
吊り下げ型で、今度は防虫、消臭と欲張らず、「吸湿」専用のを買ってみた。たまたま検索した通販サイトで購入者が多かったものである。
こちらは枠にシートではなく、透明な袋にフックがついていた。袋は上下に分かれて、上半分には白い粒状の薬剤、下半分は空で、ぺたりと平らにつぶれている。二畳ほどのクローゼットに十個仕込んだ。
これが吸うこと吸うこと。下半分にみるみる水が溜まる。どこからこんなにわいてくるのか。クローゼット内に霧が発生しているのではと思うほど、驚きの吸いぶりである。換気は変わらず、まめにしているのだが。
上半分の粒がなくなり、下半分は水で丸々とふくらんで、重みでフックが伸びそうだ。この方式は、袋がよほど信の置けるものでないと。継ぎ目が裂けては、服が水びたしになる。
十日で十個を総取り替えして十個を追加し、計二十個。このペースでひと夏では、さすがに費用がかさみそうだったが、使い方の間違いを知り、改めるとややペースダウンした。扉を開放しておくと、部屋じゅうの湿気を頑張って吸おうとする。ふつうに考えると湿気がこもりそうでも、扉を閉めておく方がむしろいいらしい。
私の住む地域は、冬は乾燥し加湿器をつけるほど。秋以降のペースを見守っていこう。












