天理時報オンライン

ひながたのおかげで節を喜びに – 三年千日 ひながたと私


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長谷博一(三淡分教会長・55歳・兵庫県洲本市)

今年4月、教会の祭典日の朝、信者さんから連絡がありました。「月次祭に参拝するため妻を起こそうとしたら、いつもと様子が違うので、救急車を呼んで病院に向かっています」とのことでした。

私は、参拝に来ている方々に事情を説明し、一緒にお願いづとめを勤めさせていただきました。また、祭典が始まる前に、あらためて事の由を申し上げ、教会を挙げて真剣におつとめを勤めました。その奥さんは、くも膜下出血との診断でしたが、やがて意識を取り戻しました。

数日後、集中治療室で弟さんがおさづけを取り次いだ後、本人が、まだあまりうまく話せないなか、「神様に恩返しをせないかん。別席者をなんとかつくらないと」と言ったそうです。それを聞いた弟さんは、「姉の懸命につとめようとする姿勢に勇気を頂きました」と話してくれました。

命は取り留めたものの、予断を許さないとのことで、私は奥さんの兄弟に声を掛け、一緒におぢばに帰らせていただきました。

本部神殿でお願いづとめを勤め、教祖殿、祖霊殿を回って駐車場へ向かっていると、見知らぬ男性が近づいてきました。「この神殿は誰でもお参りできますか?」と聞かれたので、「自由に参拝できますよ」と答え、その後、同行していた長男が神殿を案内しました。

その方は淡路島から、知人に会うため天理に来られ、大きな神殿を見て、中に入ってみたいと思われたのだそうです。私どもの教会も淡路島にあることを伝え、再会を約束して別れました。

後日、教会を訪ねてこられたその方には、大きな事情があることが分かりました。私の勧めに応えて、その方は初席を運ばれ、教会の月次祭にも参拝されました。親神様の不思議なお導きを感じずにはおれません。

くも膜下出血を発症した奥さんは、その後、無事に退院しました。

この年祭活動中、信者さんの出直しや身上・事情が相次いでいます。そんななかも私たちは、教祖のひながたがあるおかげで節を喜びに変えて、前に進ませていただくことができます。そのありがたさを胸に刻み、精いっぱいおたすけに努めていきたいと思います。