天理時報オンライン

日々の積み重ねの大切さを思う – 三年千日 ひながたと私


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2024・9月号を見る

東原善一(春日出分教会長・54歳・大阪府八尾市)

教祖百四十年祭に向けての洲本大教会の活動方針「教祖のひながたを学び、日々の生活に御教えを実践しよう」「信仰の元一日に立ち返り、癖・性分を取って、教祖にお使いいただけるよふぼくとなろう」「おつとめの勤修に努め、素直な心で人だすけに励もう」に沿って、毎日の十二下りのお願いづとめとおさづけの取り次ぎを目標に通らせていただいています。

そのなか、今年5月のある日の早朝、大きな破裂音がして飛び起きました。外に出ると、西側の空が真っ赤に染まっています。火事です。消防車の到着を待つ間に、ごうごうと燃え盛る炎はどんどん東に向かってきます。なんとか火事が収まるようにと、家族でお願いづとめを勤めました。

その昔、昭和20年3月13日の大阪大空襲で、大阪市内にあった当教会は、神殿と教職舎を焼失するという節を頂きました。当時、会長であった曾祖母は教務で不在。長男の祖父が末弟を連れて、親神様、教祖のお目標様を抱き、戦火を逃れました。その後、八尾市へ移転、復興し、その翌年に教祖六十年祭が勤められました。

“神一条の道は不思議な道”と聞かせていただきます。思えばこのたびの火事は、前夜からの長雨で風も強くないなか、懸命な消火活動のおかげもあり、ほどなく鎮火しました。命に関わるけが人もなく、被害も最小限に収まり、まさにご守護としか言いようがありません。また、お願いづとめの直後に煙の向きが東から北へ変わったのは不思議なことでした。

大阪の街中が火の海となり、大勢の命が失われた80年前の戦災。そのなかで決して諦めることなく、親神様におもたれし、教祖のひながたを心の頼りとして、つとめとさづけのたすけ一条の道を、日々こつこつと通られた先人の方々の誠を思うとき、あらためて敬意と感謝の気持ちでいっぱいになります。日々の積み重ねは誠に大きく、大切です。そして、教祖存命の理とひながたが何よりありがたく、尊く思えます。

“三年千日は準備期間ではなく本番”とお教えいただくこの旬、親神様・教祖への感謝を胸に、日々「いまが本番!」との心でつとめさせていただきます。