天理時報オンライン

この旬だからこそひながたを掘り下げ – 三年千日 ひながたと私


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永関正元(砂川分教会前会長・70歳・北海道砂川市)

太陽の陽はお借りしているもので、「陽借り」で光といい、陽はお貸しいただいて、その方向を「陽貸し」で東といい、さらに陽は西のほうに貸しているから陽貸し(東)とも聞かせていただきます。

朝はまず神殿で参拝し、玄関を開けるときに東の空を拝し、きょうも世界中の人々に東から光をありがとうございますと、文字通り貸しもの借りものにお礼をします。

胃の調子がよくないと言われる方に、こんな話をさせていただきました。「元初まりに月日親神様は、東のほうからうなぎを引き寄せて、その特性を味わい、飲み食い出入りの働きにお使いになり、くもよみのみことと神名を付けられました。うなぎはヌルヌルしていてつかまえにくいものです。物事を堅苦しく捉えずに柔軟な気持ちで、そして、朝を迎えたら東の空を拝し、きょうもありがたいと、ひのきしんの一つでもされたらいかがでしょうか」と。

明治19年、教祖の最後の御苦労のときのこと。夜通しの取り調べが済み、太陽が東の空に上ると、教祖はつと立って、ランプに近づき、フッと灯を吹き消されました。初代真柱様の『教祖様御伝』には、「教祖様ニハ御立遊バし東のまどより日様を拝し玉ヒ巡査のソバニありたるランプの火をふきけし玉へり」と書かれています。

最初にこのくだりを読ませていただいたときの驚きと感動は忘れることができません。獄舎におられても、教祖は東の空を拝し、もったいないからとランプの灯をお消しになられるのですから。

教祖百四十年祭活動の折り返しが過ぎ、「ようぼく一斉活動日」などを通して教友から勇みの種を頂き、さらに動きを推進するとともに、この旬だからこそ、御ひながたを掘り下げたいと思います。

当教会では「諭達第四号」のご発布後、娘から「夫と相談のうえ、会長を務めさせていただきたい」との話がありました。それから話し合い、準備を進め、今年5月におはこび、7月に会長就任奉告祭を勤めさせていただきました。

初代会長からの112年の歴史、多くの方々の尊い伏せ込みにお礼を申し、37年間共に歩ませていただいた妻に感謝しつつ、さあ、きょうも!