おやのことば・おやのこころ(2022年8月24日号)
難儀やったなあ。その中にて喜んでいたなあ。
『稿本天理教教祖伝逸話篇』44「雪の日」
先日、上級教会の「夏休みこどもひのきしん」団参に、4歳の息子と二人で参加しました。現地集合のため車でおぢばへ向かっていると、天理市に入った辺りで突然、滝の下をくぐるような大雨が。前の車もほとんど見えないような状態で、ハンドルを握る手に緊張が走りました。
やっとの思いで本部西駐車場までたどり着きましたが、お天気アプリによると、まだ30分以上はやまない様子。思いきって傘を差して行くことにしました。そして神殿に到着する直前、さぞつらい顔をしているだろうと思って小さな傘の下をのぞくと、ニコニコとした息子の笑顔があったのです。
その後、無事に団参の参加者と合流し、回廊ひのきしんに皆で汗を流しました。ゴールの教祖殿に到着した息子は「ひのきしん、楽しかった!」と無邪気に喜んでいます。おそらく難儀な道中など気にしておらず、おぢばに帰ってこられたこと、また元気に体を動かせたことそのものが楽しかったのでしょう。これが本当のひのきしんの心持ちだと気づかされるとともに、簡単ではない道中をおぢばへ帰った先人の苦労を、少し身近に感じた一日でした。
翌日、彼は「今日もひのきしんがしたい」と言いだし、嬉々として教会の掃除を手伝ってくれました。今年から生活環境ががらりと変わり、いろいろ心配事もある中ですが、親子ともどもひのきしんの心を大切にして、ご守護いただける道を求めていきたいと思います。
(大塚)