猛暑の中も季節が巡るご守護 – 視点
2025・10/8号を見る
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今年の夏も異常な猛暑となった。気象庁によると、6月から8月までの日本の平均気温は昨年と一昨年を大きく上回り、統計開始以来、最も高い記録を更新した。
その原因は、太平洋高気圧とチベット高気圧が重なり合ってできたダブル高気圧や海水温の上昇、そして地球温暖化の影響など複数の気象要因が重なったためと考えられている。また、今年は梅雨入り・梅雨明けが例年より早く、夏の前半から「猛暑日」が多く観測されたうえ、9月に入ってもその異常な暑さが続き、さらには局所的な大雨が多発し、豪雨被害も続出した。異常気象は年々悪化しているように感じるのだが、今後どうなっていくのだろう。
こうした私たちを取り巻く「火・水・風」をはじめとする天然自然の営みはご守護の領域であり、すべて親神様が司っておられる。しかし、昨今の温暖化や異常気象は主に私たち人間の経済活動の結果として引き起こされた部分が大きく、その原因を親神様に求めてはならないと強く感じる。
ところで、わが家では毎年「歳時記カレンダー」という旧暦カレンダーを愛用している。このカレンダーには旧暦の日月、月の満ち欠けのほかに、「二十四節気」や「七十二候」が記載されており、さらには旬の食材や豆知識が書かれていて、とても気に入っている。これを使っていて気がつくのは、異常な暑さの中でも、季節は暦通りに巡っているということだ。
なかでも「七十二候」は、古代中国を起源とする「二十四節気」をさらに細かく分けたもので、気象の動きや動植物の変化を知らせる短い文章で表現されている。現在の「七十二候」は、日本の気候風土に合わせて改訂されており、意識してみると、連日の猛暑の中にも不思議と暦に合った季節の変化を感じることができる。
暑さのせいで分かりづらくなってはいるが、親神様はいまも変わらず私たち子供のために四季を与え、季節を巡らせてくださっているのである。このご恩に報いるためにも、感謝と慎みの心を忘れずに通らせてもらいたい。
(清水)