天理時報オンライン

できることをコツコツ、いそいそと


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吉村典恵(北葛城分教会長夫人 59歳・奈良県香芝市)

「諭達第四号」を読ませていただき、「私にとって、教祖のひながたをたどるとは?」と思案しました。思い浮かんだのは、教祖がお屋敷に帰ってこられる人々に「ようこそお帰り」と優しく声を掛けられ、真心込めて接しておられたご様子と、どんなご苦労の道中も、喜んでいそいそとお通りくださったお姿です。

昨年2月から、念願だった「こども食堂」を実施させていただいています。まさに教祖のように、地域の皆さんに温かい心で寄り添って、喜んでいただきたいと思います。

振り返ると、平成12年に教会で「子育て交流会」(若いお母さんと子供の集う場所)を開催して以来、子供に関わる人の輪が広がっています。神様は「そんなに楽しいのなら、これもやってみるか?」と、次々活動の場を用意してくださり、何の取り柄もない私が、いまは市の子育て支援センターでも役目を頂いています。

お母さんと子供の関わりを見ていると、ハイハイしてくる赤ちゃんを、お母さんは距離を置いてじっと待って、危なくなると手を差し伸べます。親心が手に取るように伝わり、きっと親神様も教祖も、「三年千日、頑張れるか?」と、心配そうに私たち子供を見守ってくだされているのだろうと感じました。こちらが力を入れただけ、教祖も倍の力を入れてくださると信じます。

諭達に「教祖お一人から始まったこの道を、先人はひながたを心の頼りとして懸命に通り、私たちへとつないで下さった」とお示しいただいています。私の心定めは、親から受け継いだ素晴らしい教えを子供や孫たちに伝え、信者さんにも次世代へつないでいただけるように丹精させてもらうこと。そして、もう一つは、教祖のひながたを胸に置いて、家族一手一つに地域とのつながりの輪を広げていくことです。

40年前、教祖百年祭の本部巡教で、講師の先生から、「この三年千日は、教祖五十年のひながたと同様に受け取っていただける旬」と初めて聞かせてもらい、「これはポイント何倍というのと一緒だな」と、勢いだけで「布教の家」に入寮しました。

いまの私にそれほどの勢いはないかもしれませんが、会長が一期講師を務めた後に始めた路傍講演を、後継者夫婦、信者さんと一緒につとめ、昨年ブラジルの教会へ縁あって嫁いだ娘に負けないように、できることをコツコツと、教祖のようにいそいそと、つとめさせていただきたいと思います。