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古の時が流れる大王たちの陵 – 山の辺の道 心の景


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2021・7月号を見る
撮影場所:天理市柳本町
Photo by Hideharu

山の辺の道は、古墳の道でもある。天理から桜井方面へ向かうと、時折、畑に姿を変えた小さな古墳を目にする。さらに進むと、こんもりとした巨大古墳の森が現れる。

まず左手に西殿塚古墳(全長230m)、その先に行灯山古墳(崇神天皇陵・240m)、渋谷向山古墳(景行天皇陵・300m)、卑弥呼の墓とされる箸墓古墳(280m)が続く。

いずれも、上から見た形が鍵穴形の「前方後円墳」だ。全国に分布し、その数は約5,000基とも。なかでも大型で最も古いのが箸墓であることから、大和王権が傘下の豪族らに築造方法を教えたと考えられている。同時に土木技術も伝わった。

実際に、大和王権の礎を築いたといわれるのが第10代崇神天皇だ。全国を平定し、徳の高い大王として尊敬を集めたという。写真は、その陵墓。管理が行き届き、いつ訪れても気持ちがいい。古の時を今に感じることのできる、おすすめスポットだ。

(J)


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