こどもおぢばがえりトピックス
2024・8/14号を見る
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創意工夫で子供たちを迎えて
連日、たくさんの子供たちの笑顔があふれた「こどもおぢばがえり」。その背景には、「一人でも多くおぢばへ」という引率者の思いと、帰参した子供たちを楽しませようと創意工夫を凝らす受け入れ側の取り組みがあった。ここでは“夏の祭典”を彩るトピックスを一挙紹介する。
スポーツクラブで団参
奈良県ラグビーフットボール協会タグラグビー委員会委員を務める堀越知之さん(53歳・天幸分教会長・奈良市)は7月27、28の両日、奈良市に拠点を置く飛鳥小学校タグラグビークラブをはじめ、県内外の四つのタグラグビークラブに所属する児童とその保護者ら計110人を連れて帰参した。
長年タグラグビークラブの指導に携わるなか、11年前から、交流を持ったクラブに声をかけて「こどもおぢばがえり」に誘っている堀越さん。期間中、一行はさまざまな行事を楽しみ、また天理高校ラグビー場で合同練習を行った。
堀越さんは「団参後、保護者から『息子がお礼を言うようになりました』などのうれしい知らせを受けることも少なくない。夏のおぢばでの経験は、子供たちの将来に必ず生きると信じている。今後も参加を続けていきたい」と話す。
心定め通りの人数で
「布教の家」愛知寮の寮生7人が3日、5人の初帰参者を含む少年会員15人を連れて帰参した。
同寮では、「こどもおぢばがえり」に向け15人の帰参を心定め。自作のチラシを手に軒並み歩いて勧誘に回ったほか、今年5月から月1回開いている「こども会」で紹介動画を上映するなどして参加を呼びかけた。
団参当日、子供たちは1泊2日のスケジュールで各行事を回り、おぢばの夏を満喫した。
寮生の一人、奥村勇弥さん(27歳・東広陵分教会教人)は「心定めの人数で帰参させていただけたのは、親神様・教祖のお働きのおかげ。今回お見せいただいたご守護に満足することなく、これからも一軒ずつ丹念に歩いて、にをいがけに努めたい」と話した。
海を越えてダンスを披露
人気行事の一つ、「バラエティー187」(奈良教区担当)のステージに立つのは、カナダのキッズダンスチーム「Joyous Stars」。天理教此花ジョイアスミッションセンターへ通う小中学生で構成されるチームだ。
引率者の馬目加寿さん(42歳・此勇分教会ようぼく・カナダ)は「今回帰参したメンバーの9割が未信仰家庭の子供たち。無事におぢばへ帰れた喜びで胸がいっぱい」と話す。
同チームは7月27日から30日までの第1・第2公演に出演。アップテンポな曲に合わせてブレイキンやヒップホップのダンスなどを披露し、会場を大いに沸かせた。また期間中は、「おたのしみ行事」などを楽しんだ。
チームのキャプテンを務める小林あかりさん(14歳)は「大きいステージとあって緊張したけれど、来場者に喜んでもらえるよう全力で踊った」と笑顔を見せた。
昆虫に触れるコーナー
髙安詰所では、子供たちがカブトムシなどの昆虫を観察したり、触れたりすることができる「カブトムシハウス」を詰所1階ロビーに設けた。
2023年、少年会髙安団では「こどもおぢばがえり」の再開に合わせ、虫かごに入れたカブトムシをホールに置いたところ、これが大好評。今年は、直に触れることで一層楽しめるよう工夫した。
ハウスは、同団のスタッフが木材やプラスチックの網で手作りしたもの。その中で約50匹のカブトムシなどが飼育されており、直接カブトムシに触れることもできる。
奥村樹君(10歳・泉板原分教会所属)は、「普段、虫に触れる機会はほとんどない。実際に触ってみると、力強くて可愛かった」と目を輝かせた。
5年ぶり“わかぎ”再開
「お茶どうぞー!」。神苑の内外に、“わかぎ”の子供たちの元気な声が響く。
5年ぶりに再開された「わかぎおぢばひのきしん」は、7月29日と8月1日の2日間行われた。
おぢばでのひのきしんを通じて、仲間づくりとたすけ合いを実践する場として続いてきた同行事。少年ひのきしん隊への参加が難しい会員の受け皿として、これまで多くの中学生が参加した。コロナの影響で実施を見合わせていたが、「一人でも多くの少年会員に伏せ込みの機会を」と再開された。
29日、47人の“わかぎ”たちが、そろいの青のTシャツと帽子を身に着けてお茶接待。厳しい暑さのなか、帰参者に冷たいお茶を笑顔で振る舞った。
ひのきしん後は、お楽しみ行事「室内オリンピック」を独自に実施。一日を共に過ごした仲間たちと親睦を図った。
詰所で夏祭りの催し
期間中、神崎詰所では「夏祭り」をコンセプトにした催し物を講堂で実施。模擬店のほか、射的やヨーヨー釣りなどのゲームコーナーを設け、宿泊者を楽しませた。
少年会神崎団は昨年、「夜の時間を有効活用し、子供たちに楽しんでもらえる取り組みを」との思いから、詰所行事を一新。大教会のバックアップのもと、「夏祭り」の気分が味わえる、さまざまな屋台セットや装飾品を製作した。
祭り会場を明るく照らす櫓を手がけたのは、大工の冨田良行さん(47歳・大観分教会長後継者・天理市)。「運営スタッフの『子供たちを喜ばせたい』という熱意が伝わって、私自身も楽しく製作することができた。子供たちのキラキラとした笑顔に、うれしい気持ちになれた」と目を細めた。