レスリング管内指導者2氏 全日本選抜大会上位入賞 – 教校学園高OB 田中真男選手 天理大OB 福井裕士選手
天理教校学園高校レスリング部OBで同部コーチを務める田中真男選手(24歳・湯浅分教会ようぼく=写真左)と、天理大学レスリング部OBで同部コーチの福井裕士選手(33歳・樽水分教会愛知川布教所ようぼく=同右)は、先ごろ「明治杯全日本選抜レスリング選手権大会」に出場。田中選手が男子グレコローマンスタイル82キロ級で準優勝、福井選手が男子フリースタイル125キロ級で3位入賞を果たした。
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田中選手は、教校学園高からレスリングの名門・日本体育大学へ進学。卒業後は教会本部営繕部に勤務し、おぢばに伏せ込みながら教校学園高レスリング部のコーチとして後輩を指導している。
その傍ら、現役選手としても練習に励み、「『天皇杯』令和3年度全日本レスリング選手権大会」では、男子グレコローマンスタイル82キロ級で準優勝した。
その後も限られた時間の中でウエートトレーニングを重ねるとともに、グラウンド(寝技)の完成度を高めようと実戦練習を繰り返した。
全日本選抜大会では優勝を目標に掲げた田中選手。初戦、準決勝を8‐0のテクニカルフォール勝ちで決勝へ進んだ。
決勝の相手は、天皇杯で0‐8と完敗を喫した岡嶋勇也選手(警視庁所属)。前半で0‐6と大きくリードを許したものの、後半は田中選手が4ポイントを連取。しかし追い上げも届かず、4‐6で準優勝となった。
田中選手は「決勝の後半は自分の形で攻めることができて、前回の対戦よりも手応えを感じた。年末の天皇杯から、再来年に開催されるパリ五輪の選考会がスタートする。厳しい戦いになると思うが、頑張って勝ち残りたい」と話している。
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一方、昨年の全日本選抜大会で準優勝した福井選手。年末の天皇杯後には、タックル主体のスタイルから、組手主体のスタイルへと戦い方を変えた。
これは、レスリング強豪国・イランの選手が組手主体で結果を残していることから、「自ら実践し、その有用性を学び、後輩たちが強い選手と戦える道筋をつくりたい」との思いで始めたもの。
また今春から、ストレングスコーチ(アスリートの体づくりの指導者)として、大阪経済大学ラグビー部や報徳学園高校柔道部で指導を始めたほか、国士舘大学レスリング部でも指導を兼ねた出稽古を毎月行い、強豪選手を相手に組手の研究を続けている。
今大会では、準決勝を1‐3で敗北。その後、3・5位決定戦を3‐0で勝利し、3位決定戦では押し出しや足技を駆使して10‐0のテクニカルフォール勝ちを収め、3位入賞した。
7月中旬、4年ぶりに全日本合宿に参加した福井選手。「年齢を重ね、同期や後輩が現役選手を引退していくなか、表彰台に立てたことがとてもありがたく、楽しく試合ができた。年末の天皇杯では、パリ五輪を目指す若者に交じって、いまの自分がどこまで戦えるのか挑戦したい」と語った。