教会が布教拠点となり世界たすけの歩み進めて「全教会布教推進月間」- 一手一つに成人の歩みを 拡大版
2024・9/25号を見る
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教祖140年祭へ向かう旬に、全国各地の教会が布教拠点となり、ようぼく・信者が一手一つに実動する――。
年祭活動のさなか、ようぼくがさらに強い意識をもって布教活動を行い、世界へ教えを広めようとする「全教会布教推進月間――一手一つに世界たすけの歩みを進めよう」が1日、スタート。各教会では現在、積極的なにをいがけ活動が展開されている。
既報の通り、布教部(土佐剛直部長)は、例年9月に設けている「にをいがけ強調の月」を、今年と来年は「全教会布教推進月間」として設定。教祖140年祭に向けて、全教会が拠点となり、ようぼくが一人でも多く実動できるよう、各教会の現状よりも一歩前に進んだ内容を目指す。そして「教祖140年祭教会長夫妻おたすけ推進のつどい」を受講した教会長夫妻がまず実動し、その熱を教会につながるようぼくへ伝えること、直属教会布教部は婦人会支部や青年会直属分会などと連携し、「月間」の動きを計画することなどを申し合わせた。
これを受け、各直属教会では、全教会が拠点となることを目指し、部内教会に実施計画書の提出を呼びかけたり、事前に「集い」の場を設けたりするなど、準備を進めてきた。
各地の教会では、教会長夫妻が先頭に立ち、実動日を設けて戸別訪問や神名流し、路傍講演を行う、あるいは大教会の布教部員が部内教会を巡回し、ようぼく・信者と共に実動するなど、多岐にわたる活動が繰り広げられている。
“実動の旬”土地所で教会長が先頭に立ち
年祭に向け足並みそろえて
三淡分教会
3日午後、兵庫県洲本市の市街地。三淡分教会(長谷博一会長・同市)につながるようぼく・信者が一斉に布教活動に取り組んだ。
同教会では、約10年前に毎月15日を、おつとめ練習とにをいがけ活動の日に設定。以後、部内教会を含むようぼく・信者一人ひとりに、にをいがけ・おたすけへの意識を高めてもらおうと、教会を挙げて実動を呼びかけてきた。
教祖140年祭当日に向け、大型バス3台による団参を目標に掲げる同教会。年祭活動の折り返しを迎え、布教実動に拍車を掛けるなか、9月の「全教会布教推進月間」を「年祭に向けて、おぢばに一人が一人をお連れしよう」との意識を高める期間と位置づけ、月次祭祭典日に合わせてにをいがけ実動の時間を設けた。
祭典終了後の午後2時半、神殿に参集した約40人は、長谷会長(56歳)から年祭活動におけるにをいがけの意義について話を聞いたのち、路傍講演、神名流し、戸別訪問の三つの班に分かれて、にをいがけに取りかかった。
路傍講演の班は、洲本市の大型ショッピングモール付近に立ち、一人ずつ交代でマイクを手にし、道行く人々に自らの信仰の喜びや教えの一端を熱く語りかけた。
一方、神名流しの班は教会周辺で、戸別訪問の班は南あわじ市の住宅街へ移動し、それぞれ実動。戸別訪問に参加した教友たちは二人一組になり、住宅街を1軒ずつ回っていく。玄関まで出てきた住民にリーフレットを手渡したほか、4軒の住宅でおさづけの理を取り次ぐ機会を得た。
「こんにちは、天理教を信仰している者です」
インターホン越しに明るく話しかけるのは、信仰初代の中山暢之さん(44歳・同教会ようぼく・大阪市)。普段は仕事が忙しく、なかなかにをいがけ活動に参加できなかったという。
中山さんは「久しぶりの戸別訪問だったので不安もあったが、一緒に回ってくださった先輩教友の、どうしたらお道の話を聞いてもらえるのかを常に考えながら行動する姿を見て、意欲的に取り組むことができた。勇み心をたくさん頂いたので、これを機に時間を見つけて、可能な限り実動したい」と笑顔を見せた。
この後、教会で振り返りの時間が持たれた。参加者たちは「いわばゼロから教えを伝え広められた先人の苦労の一端を感じることができた」など、さまざまな感想を共有。教祖年祭に向けて一層実動に励むことを、あらためて誓った。
長谷会長は「今回の実動には、普段にをいがけをする機会がない人も参加してくださり、教祖にお誓いした決意も新たに、足並みをそろえることができたと思う。教祖140年祭当日に一人でも多くの人をおぢばにお連れできるよう、これからも教会につながるようぼく・信者が一丸となって、にをいがけ・おたすけに邁進していきたい」と話した。
一日でも一人でも多く活動を
南本郷分教会
「南本郷分教会からやって来ました天理教の者です」
7日、島根県益田市のJR益田駅前で路傍講演に立つのは、南本郷分教会(山﨑栄喜会長・同市)につながるようぼく・信者たち。同教会では、この日を「布教の日」と定め、駅周辺での路傍講演や、教会周辺での戸別訪問と神名流しに総勢40人の教友が取り組んだ。
この「布教の日」は40年以上前、山﨑敏紀・2代会長(故人)の提案で、教会につながる教友が月に一度、戸別訪問を中心に布教に歩く日として始まった。その後、教祖130年祭の年祭活動の期間中に、戸別訪問に加えて路傍講演と神名流しが行われるようになったという。
このたびの「全教会布教推進月間」の打ち出しを受け、一人でも多くのようぼく・信者の実動を促すうえから、率先参加を呼びかけた。
当日午前8時半、教会の神殿に参加者が集まってきた。あいさつに立った山﨑会長は「勇んでにをいがけに努めれば、力を入れた分だけ親神様・教祖が何倍にもしてお返しくださる」と教友たちを激励。この後、三つのグループに分かれて路傍講演、神名流し、戸別訪問に歩いた。
拡声器を手に信仰の喜びを話していたのは、加藤孝和さん(60歳・同教会ようぼく・同市)。5年ほど前、家庭の事情で悩んでいたとき、同教会につながるようぼくが自宅ポストに投函したチラシを見て、お道の教えに興味を持ったという。その後、自宅に訪ねてきた天理教の布教師を通じて、初めて教会へ足を運んだ。以来、にをいがけやひのきしんに勤しむ人々の姿に感激し、自ら信仰を求めるように。自身のたすかりを願って教会参拝を続けるうち、だんだんと事情は治まり、つらい気持ちも薄れていったという。
2年前、ようぼくの仲間入りを果たした加藤さんは「親神様・教祖に少しでもご恩報じを」との思いから、「布教の日」の活動に参加するようになった。
加藤さんは「当初は戸惑うことも少なくなかったが、いまでは毎月、勇み心をもって、にをいがけに歩けるようになった。ようぼくとして初めて迎える年祭活動の旬に、家族や同僚など身近なところからお道の教えを伝えていき、成人の歩みを進めたい」と話した。
山﨑会長(35歳)は「『全教会布教推進月間』の打ち出しを受け、教会の実動日にはいつもより多くの参加者が集まった。この月間中は、一日でも一人でも多く布教実動に努めてもらえるよう、まずは教会長である私が率先して布教に歩き、にをいがけ・おたすけの熱をようぼく・信者に伝えていきたい」と語った。
布教部員が率先して毎日実動
撫養大教会
夕暮れ時の大阪市内の街中に、澄んだ拍子木の音と天理王命の神名を唱える勇んだ声が響く――。
4日午後5時すぎ、近鉄大阪上本町駅前の府道702号沿いで、撫養大教会の教友ら22人が神名流しを行っていた。
これは、同大教会が「30日にをいがけスポット」と銘打ち、独自に実施しているもの。大教会の布教部員が「全教会布教推進月間」の1カ月間、数カ所設けた布教現場で毎日、率先して実動することを申し合わせている。
同大教会では、「月間」の打ち出しを受け、年祭活動が後半に入ったこの時期に、教祖にお喜びいただく一層の布教実動を促す取り組みを模索。会議を重ねる中で、まず布教部員が積極的に実動するとともに、自宅近くに教会がない教友も参加しやすいように内容面を工夫することで、布教活動をより活発にしようと、「30日にをいがけスポット」を決めた。
この日、参集した教友たちは、兼光徳郎・大教会布教部員(46歳・満京分教会長・大阪府茨木市)によるあいさつの後、神名流し。この後、駅前で路傍講演とリーフレット配りを行った。
汗ばむ残暑のなか、教友たちは、にをいがけフリップを手に、拡声器を用いて「かしもの・かりもの」の教えを街頭の人々に語りかけたり、本部布教部が今年新たに作成したリーフレット「『ふし』あればこそ」を道行く人に手渡したりした。
仕事終わりに職場から直行したのは谷口敏勝さん(63歳・満京分教会ようぼく・奈良県生駒市)。この三年千日に少しでも実動を、と考える一方で、にをいがけの一歩を踏み出せずにいた。そんななか、講社祭の際に兼光部員から、にをいがけスポットでの実動について案内があり、ためらいを振りきって参加を決めた。
谷口さんは「多くの教友の皆さんと共に、にをいがけに出たことで、勇気を出して教えを伝えることができたと思う。今回の参加をきっかけに、これからは小さなことからでも自分にできるにをいがけを続けたい」と話した。
兼光部員は「『30日にをいがけスポット』の実動を通じて毎日街頭に立つ中で、この旬に、たとえ一日でもにをいがけに取り組もうと参加してくださる教友の真実を肌身に感じた。と同時に、教友が実動しやすい状況をどのように作るかを考えることが大切だと実感した。『今日は、こんな実動ができた』と語り合える仲間づくりを目指し、今後も活動を継続していく」と語った。
各地での実動の様子をご覧いただけます。