天理時報オンライン

講話や個人面談通して更生の道へのお手伝い 教誨師 – 互い立て合いたすけあい


紙面レイアウト
2025・1月号を見る
少年院で講話をする井上さん

教誨師とは、刑務所や少年院などの矯正施設へ定期的に出向き、受刑者の徳性を養ったり、宗教心を培ったりする宗教家のこと。

自らの信仰信念に基づく講話や、被収容者の願い出に応じて個人面談を行うなど、民間ボランティアとして務めている。

全国の矯正施設では、さまざまな宗教の教誨師1,770人が活動しており、そのうち天理教の教誨師は156人(令和6年11月現在)。昭和28年に結成された「天理教教誨師連盟」では、教誨技術の向上を目指して総会や研修会を毎年開催し、信仰的な話し合いを重ねている。

半世紀にわたって教誨師を務める井上廣さん(天理教清嵐分教会前会長)は、「たとえ罪を犯した人でも、一人の人間として人格を尊重することで心を開いてもらえる。その信頼があってこそ、更生の道へのお手伝いができるのだと自分自身に言い聞かせています」と心構えを話す。

世界中の人間の心を澄まして陽気ぐらしの世に立て替えるという、天理教教祖の教えを胸に、健全なる社会復帰を願って一人ひとりの心に灯りをともそうと努めている。


【天理いきいき通信2025年1月号】の記事が他にもあります。