山林火災の大船渡市へ出動 支援物資の仕分けに従事 – 災救隊岩手教区隊
2月26日午後1時すぎ、岩手県大船渡市赤崎町で山林火災が発生。乾燥した空気と強風によって瞬く間に延焼し、各地で停電や断水が起き、三陸町綾里地区全域や赤崎町の13地区などの1,896世帯4,596人に避難指示が出された。
岩手教区では、火災発生の翌27日に教区主事が被災地を視察。翌28日、今後の対応を協議したうえで、災害救援ひのきしん隊(=災救隊)岩手教区隊の千葉道雄隊長(71歳・千厩分教会長)と高橋邦之副隊長(59歳・宮古分教会長)が岩手県社会福祉協議会(=社協)へ赴き、出動の備えがある旨を伝えた。
この後、3月4日に千葉隊長と高橋副隊長が大船渡市社協を訪問した際、同市社協から出動要請を受け、翌5日から災救隊岩手教区隊が出動。連日、2、3人の隊員が、各地から同市ボランティアセンターに届けられた支援物資の仕分け作業などに力を尽くしている。
千葉隊長は「一人でも多くの被災者のたすかりのため、われわれにできることは何でもさせていただくとの思いで活動に当たりたい」と話す。
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こうしたなか、火災発生から11日後の3月9日に開かれた会見で、大船渡市は火災の拡大の危険がなくなったことを示す「鎮圧」を発表。翌10日には、県内に出されていた避難指示が、すべて解除された。
このたびの火災による焼損面積は約2,900ヘクタールで、平成以降の国内の山林火災では最大規模となった。住家などの建物被害は210棟(うち全壊171棟)、人的被害は死者1人、安否不明者は調査中となっている。
なお、同隊は11日までの7日間で延べ16人の隊員が出動。今後、20日までは支援物資の仕分け作業に従事し、その後はボランティアセンターのニーズに応じて活動する予定だ。(12日記)