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“物を大切に”の精神で本に新たな命吹き込む 図書修理 – 互い立て合いたすけあい


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「物は大切にしなされや。生かして使いなされや。すべてが、神様からのお与えものやで」という天理教教祖の教えを、具体的に身に行う活動の一つに図書修理がある。

この活動は誰もが気軽に取り組め、図書館や学校に限らず、職場や家庭など本のある所ならどこででもできる。天理教では昭和46年から、講習会を定期的に開くなど、図書修理の活動を後押ししてきた。いまも全国各地で、有志が地道な取り組みを続けている。

天理教が主催する講習会の講師を長年にわたって務めている渡辺あやさん(天理教本豁分教会長夫人)は、天理市内の公立小学校で、図書室の本の修理を無償で行っている。

絵本の修理をする渡辺さん

傷みの激しいものは、自宅に持ち帰って作業することもあるという。また、自ら行うだけでなく、小学校で読み聞かせのボランティアをしている母親たちにも、修理の仕方の手ほどきをしている。

「物を大切にする気持ちを生かせる図書修理をこれからも続け、後に続いてくれる人を育てていきたい」と話す渡辺さん。きょうもまた、本に新たな命を吹き込んでいる。


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