年祭活動“締めくくりの年”1180カ所でようぼく実動 – 立教188年「全教一斉ひのきしんデー」
2025・5/14号を見る
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立教188年「全教一斉ひのきしんデー」当日は、北海道や東北地方などで雨が降った地域があったものの、関東から西側では晴天となった。教祖140年祭へ向かう三年千日の“締めくくりの年”、全国の約1180カ所の会場に集まった教友たちは、日々のご守護への感謝と喜びの心をもって実動した。
行楽客に勇んだ姿映して
茨城・中央支部
茨城教区中央支部(柴田道雄支部長)は、大洗町にある大洗サンビーチ海水浴場で実動。96人が参加した。
東西350メートル、南北1.3キロにわたる広大な砂浜が特徴の同海水浴場。夏はもとより、春はハマグリなどの潮干狩りが人気で、連日多くの行楽客が訪れる観光スポットだ。
同支部では、一昨年から「ひのきしんデー」の会場に設定。今年の実施に向けては、「ようぼく一斉活動日」の参加者リストを活用し、支部内に所属教会がない教友には案内チラシを郵送するなどして、参加を呼びかけてきた。
晴天となったこの日、ビーチは朝早くから行楽客でにぎわう。
午前9時すぎ、会場に集合した教友たちは、火ばさみとビニール袋を手に清掃開始。行楽客の残したごみや砂に埋もれたプラスチック片などを丹念に拾っていく。約1時間半の実動で、約30袋分のごみを回収した。
両親と夫、4人の子供の3世代で参加したのは、綿引真紀子さん(44歳・那珂湊分教会ようぼく・ひたちなか市)。「ひのきしんデーは、子供たちや結婚を機にお道を知った夫が、楽しく気軽に参加できる貴重な機会になっている。来年も家族そろって参加したい」と話す。
会場責任者の鈴木康生さん(60歳・本茨城分教会長)は「一般の方々に、ひのきしんに勇む姿を映すことができたと思う。ありがたいことに、行政も好意的にサポートしてくれている。これからも支部の皆でひのきしんに努めたい」と話した。






本格的な観光シーズンを前に
北海道・旭川支部
北海道教区旭川支部(岡田通仁支部長)は、旭川市の「常磐公園」でひのきしんを実施、71人が参加した。
大正5年に市内で初めて開設された同公園は、季節ごとにさまざまなイベントが催され、多くの人が訪れる。
同支部では、27年前から同公園を会場にひのきしんデーを実施。本格的な観光シーズンを前に清掃を続けてきた。こうした長年の取り組みが評価され、公園管理者からも厚い信頼が寄せられている。
当日は、前夜からの降雨の影響で気温が5度まで低下し、園内には積雪が残る。
午前10時、公園に参集した教友たちは、おぢばを遙拝後、ビニール袋を手に、熊手や火ばさみなどを使って落ち葉や枯れ枝を集めた。
ひのきしん終了後、相原未穂・旭川市公園緑地協会常磐公園管理事務所長は、「園内の清掃に真摯に取り組んでくださり、とてもありがたい。天理教の皆さんは公園の景観や安全管理のうえで欠かせない存在となっている。今後もぜひ、ご協力をお願いしたい」と活動に謝辞を述べた。
岡田支部長(67歳・春光台分教会長)は「年祭活動の旬に、支部活動を通じて一人でも多くの教友がお道に心をつなぐことができるよう力を尽くしたい」と語った。





有数の観光地で80年以上
広島・佐伯支部
日本三景の一つとして知られる国内有数の観光地・宮島。世界遺産・厳島神社をはじめ、国宝や国の天然記念物などを目当てに、連日、国内外から大勢の観光客が訪れている。
広島教区佐伯支部(小島和則支部長)では、同神社周辺の清掃を実施、79人が汗を流した。
昭和13年から80年以上、同神社での活動を続けている同支部。そのため神社からの信頼は厚く、普段は立ち入ることのできない場所の清掃などを任されている。
午前9時半、各所に分かれた教友たちは、除草や落ち葉掃きなどに汗を流し、約50袋分のごみを回収した。
教友と共に、笑顔で除草に取り組むのは梅木麻巳さん(49歳・浅原分教会ようぼく・廿日市市)。「普段、仕事が忙しく、教会行事に参加できないことも多いので、教友と楽しんでひのきしんに励む姿を親神様・教祖にご覧いただき、喜んでいただきたい」と話した。
同支部ひのきしん部長を務める下藤進一さん(70歳・叶廣分教会長)は、「長年この地で活動できているのは、神社の方々の協力があってこそ。今後も、ひのきしんの伝統を守っていきたい」と話した。







たすけ合いの輪を広げ
兵庫・神戸西支部
神戸西支部(平野広造支部長)は、神戸市の「西神中央公園」で実施、108人が参加した。
「阪神・淡路大震災」から30年の節目を迎えた今年。当時、同支部内では半壊や損壊の住宅が多く、教友たちは一般ボランティアと共に率先して被害甚大な地域で救援活動に当たり、避難所での給水や炊き出しなどに従事したという。
平野支部長(59歳・道平分教会長)は「節目の年を迎え、防災への意識を新たに、いざというときにたすけ合える個人間のつながりを強めることが重要だと思う」と語る。
ひのきしんデー当日、教友たちはごみ袋を手に、園内の除草や側溝の清掃などに汗を流した。参加者の一人、出雲仁さん(68歳・真豊穰分教会ようぼく・神戸市)は「ひのきしんデーは、地域の教友が集い、報恩感謝の思いを表す素晴らしい機会だと思う。これからも参加を続けたい」と話した。
平野支部長は「これからも、若い人に一人でも多くお道につながってもらえるよう、行事への呼びかけに力を尽くしたい。そのうえで、地域にたすけ合いの輪が広がる取り組みに努め、皆で一手一つになって教祖140年祭に向かっていきたい」と語った。












行政と信頼関係築き
岐阜・岐阜支部
岐阜教区岐阜支部(岡山元治支部長)は、岐阜市の「岐阜公園」を会場に実施、293人が参加した。
岐阜城がそびえ立つ金華山のふもとに位置する同公園。先ごろ「岐阜城楽市」と称した商業施設がオープンし、地元住民はもとより観光客も大勢訪れている。
25年以上にわたって実施を続け、公園の管理事務所との信頼関係を築いてきた同支部。数年前からは箒やちりとりなどの清掃道具の準備に加え、集めた草や落ち葉などの片付けも管理事務所のスタッフが行っている。
この日は、園内の「日中友好庭園」周辺で除草や落ち葉掃きなどに勤しんだ。
家族で参加した武藤直三さん(48歳・愛町分教会愛岐布教所ようぼく・岐阜市)は、「家族が皆健康で、元気に体を動かせることがありがたい。ご守護への感謝の思いを胸に、人にたすかってもらうことを心がけていきたい」と笑顔で話した。
岡山支部長(59歳・敬久分教会長)は「同じ場所に集まって活動する中で、人との関わりが築かれていくと思う。今後もそうした支部活動を続けられたら」と話した。








