教区挙げて“育成”後押し – リポート 滋賀教区「夏休みこどもひのきしん」
「夏休みこどもひのきしん」の提唱を受け、各教会や地域では、子供が進んでひのきしんに勤しむようになることを目指して、さまざまな取り組みを進めている。こうしたなか、滋賀教区(中西吉次教区長)は8月7、8の両日、日野町にある日野大教会で滋賀教区「夏休みこどもひのきしん」と銘打った行事を開催した。ここでは、教区を挙げて準備した“育成の夏”の様子をリポートする。
7日午前9時前、そろいのブルーのTシャツを着た約50人の育成スタッフが神殿に集まってきた。全員がそろったところで、期間中の無事を願ってお願いづとめ。引き続き、開講式が行われた。
あいさつに立った中西教区長(56歳・本部直属琵琶分教会長)は、「夏休みこどもひのきしん」の提唱を受け、教区としてできることを模索してきたとして、「少年会活動の丹精の場として、子供たちが満足して帰ることができるよう、喜び勇んでひのきしんに励ませていただこう」と一同に呼びかけた。
午前と午後の2部制で行われる今回のイベントは、子供たちが楽しみ、喜びを感じながらひのきしんに励めるようにと三つのコーナーを企画。屋内では、神殿の回廊拭きを行う「伏せ込みコーナー」と、鳴物練習と紙芝居による「仕込みコーナー」を、屋外には「おたのしみコーナー」を設けた。
ノウハウを生かして
「おはようございます」。開始時刻の午前10時、参加者が続々と会場に集まってきた。受付を済ませた子供たちは、足早に希望するコーナーへ向かう。
神殿内では、スタッフによるマンツーマンの指導のもと、座りづとめの鳴物練習が行われている。その表情は真剣そのもの。一方、子供たちのはつらつとした声が響くのは「伏せ込みコーナー」だ。スタッフの掛け声に合わせ、両手で持つ布巾で30メートルほどの回廊を往復しながら拭き上げていく。
屋外の「おたのしみコーナー」には、過去の「こどもおぢばがえり」のテーマソングが流れ、さながら“真夏の親里”のようだ。
「こどもおぢばがえり」期間中に「こども横丁」の企画・運営を担当してきた同教区。その資材やノウハウを生かし、今回は缶立てやけん玉、水鉄砲、金魚釣りなど七つのブースを置いた。
スタッフの中には、参加者に積極的に声をかける4人のわかぎ層の姿も。頼れるお兄さん・お姉さんに見守られながら、子供たちは大はしゃぎで遊んでいる。
教友に誘われて参加した未信仰の橋元真紀さん(46歳)は「最近はコロナの影響で家にいることが多く、心の晴れない日もあったが、今日は子供たちの満面の笑みが見られた」と目を細める。
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中西教区長は「行事を開催できるありがたさを、あらためて感じた。今日参加した子供たちも、やがて育成する側に回る日が来る。そうしたことを意識しながら、今後も少年会員の育成を後押しできる活動を地道に続けていきたい」と話した。
文=杉田祥太郎
写真=根津朝也
滋賀教区「夏休みこどもひのきしん」の様子を視聴できる。