第1回「皆、丸い心で、つながり合うて行くのやで」 – おことばに導かれて
2025・6/25号を見る
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第19期読者モニターアンケート企画
『稿本天理教教祖伝』や同『逸話篇』に収められている教祖のお言葉を題材に、教えの大切さに気づいた体験などについて、読者モニターが“お言葉に導かれた”と感じたエピソードを語る新コーナー「おことばに導かれて」。第1回は「皆、丸い心で、つながり合うて行くのやで」(『逸話篇』135「皆丸い心で」)。世界では争いや自己中心的な考えに端を発する事件が後を絶たない。一日も早い陽気ぐらしの実現に向けて、「一れつ兄弟姉妹」であるお互いは、「丸い心」になれるよう教えを心に治め、その姿を社会に映していくことが求められている。今回は、「皆、丸い心で、つながり合うて行くのやで」とのお言葉にまつわるエピソードを読者モニターに寄せてもらった。
おつとめで夫婦の心をそろえ
大塚 徹さん
67歳・櫻地分教会ようぼく・奈良県香芝市
近ごろ、自宅のパソコンで作業することが増えています。その最中に妻から話しかけられると、つい乱暴な言葉を返してしまうことが少なくありません。妻は用事があるからなのに「はらだち」の心づかいをしてしまったと反省するのですが、同じことが起こると、また繰り返してしまいます。
そんな自分が嫌になり、最近は喫茶店にノートパソコンを持ち込んで作業しています。すると作業効率は上がり、腹を立てることはありません。しかし、これでは夫婦が「丸い心」でつながり合っているとはいえないので、自宅でおつとめを勤めるときに夫婦の心をそろえるよう心がけています。
まだまだ至らぬところがあると省みながら、おつとめで夫婦の心をそろえ、「丸い心」でつながり合っている姿を教祖にご覧いただきたいと思います。
遅めの「反抗期」もチャンスと
西方敬子さん
55歳・東日分教会ようぼく・東京都江戸川区
先日、家で飼っている3匹の猫のおやつを給餌器に入れたところ、一匹の猫がおやつを床中に散乱させてしまいました。
近くで次女がパソコンで遊んでいたのに、床におやつが散らばったまま。「なぜ気がつかなかったの?」と尋ねると、「ママだって集中して気づかないことあるでしょ」と言い返されました。思わず、「ごめん、気がつかなかった」とどうして言えないのか、とイライラしてしまいました。
険悪な雰囲気を心配した夫を交えて家族で話し合うと、どうやら次女は遅めの「反抗期」が来た様子。22歳の社会人ですが、特に理由もなくイライラしてしまうようです。夫からは「母親として成長できるチャンスだよ」と励まされました。社会の最小単位である家族内で、「丸い心」を肝に銘じながら、反抗期の次女と向き合いたいです。
信仰は人と人をつなぐもの
坂下寛幸さん
49歳・釧正分教会長・北海道釧路市
世界では戦争や紛争が絶えません。なかでも、宗教の違いによって争う姿を見ると、「信仰は人を救うはずなのに、なぜ争いの種になるのか」と戸惑いを覚えます。
コロナ下に一人の外国人青年と出会いました。ユダヤ教を信仰する彼は世界を旅行中、2020年2月に私の住む町を訪れたのです。ほどなくして新型コロナウイルスが世界中に蔓延。彼は帰国できなくなり、私がお世話することに。慣れない中も、彼は私の家族や友人と打ち解け、2年半もの間一緒に生活しました。
正直なところ、最初は異なる宗教を信仰する彼に、無意識のうちに違和感を抱いたこともありました。しかし、ユダヤの教えに沿って真摯に生きる彼の姿にふれ、「皆、丸い心で、つながり合うて行くのやで」というお言葉の意味の深さを実感しました。
彼はおぢば帰りを果たし、いまも私たちとの縁を大切にしてくれています。信仰は争いの種ではなく、人と人をつなぐものだと、彼との出会いから教えられました。
少年の心に残る教祖のお話
田中一慶さん
39歳・美濃福富分教会長・岐阜市
「こどもおぢばがえり」団参の初日、葡萄のイラストとともに「MARUI KOKORO」と記したオリジナルのTシャツを着ています。帰参後、教祖殿で「皆丸い心で」の逸話をもとにお話しします。Tシャツのイラストや文字を指しながら伝える教祖のお話に耳を傾けた後、子供たちは夏のおぢばを満喫します。
団参から半年以上経ったある日、帰参した男の子に会いました。「葡萄のお話、覚えています。『皆、丸い心で、つながり合うて行くのやで』ですね」と夏の思い出を話すのです。彼にとって初めて聞いた教祖のお話が、この逸話であり、心に残ったようです。
今年の夏も、彼は「こどもおぢばがえり」に参加する予定です。「よう帰って来たなあ」と、教祖に声をかけていただき、1年の成長をご覧いただこうと思います。
満員の通勤電車で意識して
小長谷啓太さん
48歳・華越一分教会ようぼく・名古屋市
自宅に教祖のお言葉が載った日めくりカレンダーを置いています。4日と20日は「皆丸い心で」の一節が書かれてあり、それを見るたびに「今日こそ腹を立てず、丸い心で通らせていただこう」と、心を見つめ直しています。
いつも腹を立ててしまうのが朝の通勤電車。ラッシュ時には「われ先に」と席を奪い合う様子が目につきます。押されていら立つ人やそれを怪訝な顔で見ている人など、互いに傷つけ合ってしまいそうな心が角張った状況です。そんな様子に、皆が「丸い心」になって譲り合えたら、どんなに良いだろうかといつも憂いていました。
しかし、カレンダーを目にして、「丸い心」で通るよう心がけることで、不思議とストレスを感じなくなってきました。誰しも望まない環境に身を置くと、自分本位になってしまいがちです。どのような環境でも、不足せずに「丸い心」で通ることを意識していきたいと思います。
ココロ整う My Routine
事故を機に始めた日参
宮田敦彦さん
67歳・東川越分教会ようぼく・埼玉県川越市
10年ほど前、自転車で事故を起こした。他人を巻き込まずに済んだのは不幸中の幸いだったが、目尻を切り、歯を折り、手を骨折するなどの大けがを負い、家族に大きな心配と迷惑をかけたことを深く反省した。
以来、徒歩での通勤に切り替えた。さらに、少し遠回りになるが、毎朝教会に参拝してから出社することを心に定めた。毎日の歩行距離は往復6キロに及ぶが、この習慣を始めてからは風邪をひくこともなく、身上壮健に通らせていただいている。朝の参拝では、家族と自身の健康に感謝しながら、「大難は小難に、小難は無難に」との願いを込めて拝している。
今日も車の往来が激しい道のりを、無事に通らせていただいていることに感謝しながら職場へ向かう。
この一行をあの人に
4月2日号から6月4日号までの本紙紙面の中から、読者モニターが、「あの人に読んでほしい」と思ったオススメ記事を紹介する。
写真特集 “天理のサクラ”今年も満開に
(4月9日号4・5面)
ここ数年、仕事の都合でサクラが満開の時期におぢば帰りすることが難しくなってきた。家族や知り合いの信者さんは団参の際に見ることができたそうだが、私は“土産話”を聞くだけになっている。祖母や高齢になった教会の信者さんにぜひ見ていただき、天理の四季を感じていただきたい。(40代男性)
お道の教えをまだ知らない人や海外の信者に記事を読んでもらえば、おぢばへ足を運ぶきっかけになると思います。海外に暮らしているため、サクラの時期に日本へ行くことが難しいので、日本国内に住む人には、ぜひサクラを見におぢばへ帰ってもらいたいです。(50代女性)