働く高校生 全国大会に挑む – 天理高校第2部
2025・7/23号を見る
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「もう一つのインターハイ」と称される「全国高校定時制通信制体育大会」は、7月末から東京都を中心に開かれる。今年、天理高校第2部からは8クラブが出場し、団体戦や個人戦で日ごろの練習の成果を発揮する。ここでは、全国大会に挑む四つのクラブを紹介する。
団体・個人戦に10選手出場
柔道部
男女ともに団体戦に出場する柔道部。個人戦には5階級に男女計10選手が出場する。
アベック優勝を目指して、寝技を中心に基礎練習を続ける同部。男子は組手のレベルが高く、簡単には投げられない体幹の強さも持ち味。女子はパワーに自信のある選手が多く在籍している。
なかでも女子は、昨年個人戦軽量級で優勝した山本栞奈・女子主将(4年)と、同じく超級で優勝した永井友理選手(同)が今年も団体・個人戦に出場する。
森倉直光・男子主将(同)は「ただ勝つだけでなく、できるだけ柔道を楽しんでトーナメントを勝ち上がっていきたい」と自信をのぞかせる。
守りの野球を貫いて
軟式野球部
2024年、2年ぶり19回目の優勝を果たした軟式野球部。伝統の“陽気野球”を貫き、連続優勝を目指して練習を続けている。
今年は、堅守が自慢の守り勝つチーム。守備練習を繰り返す中で、捕球や送球などの一つひとつの動作にこだわり抜いてきた。
チームの要は、キャッチャーの片山蒼四郎選手(3年)。状況判断に優れ、ナインの雰囲気を感じ取りながら、的確な指示を飛ばす。
鳥居直道主将(4年)は「チーム全員で力を合わせ、勝利を重ねていきたい。しっかり守り抜いて、投手を助けられたら」と意気込みを語る。
支え合いアベックVめざす
バドミントン部
団体戦にアベック出場し、個人戦には4選手が出場するバドミントン部。昨年の成績は男女ともにベスト8。その悔しさを胸に、今年は「アベック優勝」を目指す。
相手の弱点を見つけ、戦略を考えるのが得意な森本ひより選手(4年)を中心に戦う女子と、メンバーに“穴”がなく、全員が全国で戦える力を持つ男子。現在、本番さながらの緊張感を持って練習に励んでいる。
渡邊壮士郎キャプテン(4年)は「昨年はあと一歩のところでメダルを逃したので、今年は絶対優勝をつかみたい。大会ではみんなでたすけ合い、支え合いながら戦っていく」と気合を入れる。
チーム一丸で記録更新へ
陸上競技部
男女12選手が計10種目に出場する陸上競技部。オンオフをしっかり切り替えることを大切にして、大会に向けてひたすら走り込んでいる。
2024年、女子100メートルハードルで優勝を果たした松川萌選手(3年)は、ハードル間の歩数を減らすなど、タイムを縮めるための特訓を重ねてきた。また、1年生ながら男子5000メートルに出場する湯之前篤人選手は、中学では駅伝部に所属。経験を生かした走りに期待がかかる。
森谷尚キャプテン(4年)は「陸上は個人競技ではあるけれど、“チーム一丸”という意識を持って全国大会を戦っていく。結果も大事だが、それ以上にそれぞれが自己ベストを更新できたら」と話している。