「誰かのために」とたすけ合いの心で 献血 – 互い立て合いたすけあい
大正8年、近代的な輸血法が日本に導入された。輸血が盛んに行われるようになったのは戦後のことで、しばらくは、主に売血方式が採られていた。
昭和39年、無償での「献血」を推進する方針が閣議決定され、血液事業は、国、日本赤十字社、地方公共団体が一体となって、国民の善意と協力のもと運営されることになった。
翌40年、天理大学の学生有志が献血を実施。これが、天理教の献血活動の始まりといわれる。以後、信者による献血が、たすけ合いの心の発露として、各地で活発に行われるようになった。
昭和54年には、一層充実した全教的な体制を整えようと「天理教献血推進委員会」を設置した。
現在、委員を務めている北海道の北山元さん(天理教長万部分教会長)は、「献血は、人と人とをつなぐ命の架け橋」と話す。献血バスを呼んで福祉イベントを開くなど、地域での献血の啓発にも努めている。
平成8年、日本赤十字社は天理教に対し、最も栄誉ある「昭和天皇記念献血推進賞」を授与。宗教団体としては初の受賞となった。





