おやのことば・おやのこころ(2022年10月26日号)
2022年10月26日
おやのことば・おやのこころ 七ッ なんでもこれからひとすぢに
「みかぐらうた」三下り目
かみにもたれてゆきまする
コスモスが可憐に揺れる季節になりました。朝晩はずいぶん肌寒くなる一方で、日中の日差しが心地よいですね。それでも秋が深まるにつれて、どことなく寂しさを感じてしまうのはなぜでしょうか。
ところで、この「秋の桜」は夜の長さに反応して花を咲かせるそうです。短日植物に分類され、夏至から冬至にかけて夜の時間が一定以上になると、花芽の形成が促進されるのです。あえて暗さを指標とするのは、暖冬や長雨などで、気温や日照時間に例外が生じやすいためとも考えられています。
翻って、私たち信仰者が神様にもたれようとするとき、明るいご守護を信じて通ることは言うまでもありません。一方、静かな夜の中に開花の旬を見いだす花を思うとき、一見して暗い道中が続くときにも、自らの成人の旬を見いだせているかと省みました。
実はコスモスは、いかにもか細い見た目とは裏腹に、生命力が強いことで知られています。台風などで倒れても、また根を張り直して花を咲かせることもあるといいます。その姿に、この道を踏み固めてくださった先人たちの姿が想起されます。
先日、親里で共に学んだ仲間が、本紙の「全教一斉にをいがけデー」の特集で取り上げられていました。その勇んだ姿に励まされるとともに、各地で繰り広げられるおたすけの先に芽吹く、小さな花々のことを思いました。
(大塚)