現地住民と共に給水支援に従事 – 災救隊和歌山教区隊
災害救援ひのきしん隊(=災救隊)和歌山教区隊(山田記義隊長)は先ごろ、水管橋崩落事故により広範囲で断水被害に見舞われた和歌山市へ出動。10月5日から9日にかけて、延べ68人の隊員が給水支援に従事した。
10月3日午後、和歌山市の紀の川に架かる六十谷水管橋の一部が劣化により崩落する事故が発生。同橋は和歌山市の北部地域へ生活用水を送る唯一のルートだったことから、約6万世帯が断水被害に見舞われた。
翌日、和歌山教区隊の隊員らが現地の被害状況を確認。独自の支援案をもとに、同市の行政窓口と折衝したところ、正式に出動要請を受けた。
住民の不安に寄り添って
5日、同教区隊では、災救隊本部から車1台と給水タンク2個を借用。以後、5日間にわたり、断水のあった同市北部地域の小学校や老人ホームで給水支援を行った。
隊員と共に現場で活動した、地域の自治会長を務める芝本和己さん(53歳)は「災救隊の皆さん方は、不安を抱える住民一人ひとりに優しく声をかけ、丁寧に対応してくださった。災救隊の“人に尽くす精神”を見習っていきたい」と感謝の言葉を述べた。
山田隊長(53歳)は「現場で地域の方が協力してくださったこともあり、スムーズに給水支援活動を展開できた。今後も“有事”の際は迅速に対応できるよう、訓練を重ねたい」と語る。
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なお、和歌山教区隊が出動した5日間で、合計85,000㍑の生活用水が住民に届けられた。
また、和歌山市では8日、仮設水管橋の工事が完了。9日午前から送水が再開された。