一手一つに教えを社会へ 立教188年「全教一斉にをいがけデー」
2025・10/8号を見る
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“締めくくりの年”に全国各地で布教実動
立教188年「全教一斉にをいがけデー」は、9月28日から30日にかけて全国各地で実施された。
既報の通り、布教部(土佐剛直部長)は、例年9月に設けている「にをいがけ強調の月」を、昨年と今年は「全教会布教推進月間――一手一つに世界たすけの歩みを進めよう」として設定。教祖140年祭に向け、全教会が拠点となり、一人でも多くのようぼくが実動できるよう、各教会の現状よりも一歩前に進んだ内容を目指して実動に取り組んできた。さらに、今年の「月間」の動きを年祭活動後の継続的な布教活動につなげられるよう意識することなどを申し合わせてきた。
「月間」の最終3日間の実動日となる「にをいがけデー」は、日ごろ教会などを拠点に思い思いに展開しているにをいがけ活動を、年に一度、同じ地域に住むようぼく・信者が心を合わせて実動するもの。今年は3日間を「支部実動日」と銘打つとともに、教祖140年祭活動の“締めくくり”へ向かううえでふさわしい活動となるよう、全教が一手一つになってつとめることを申し合わせ、一人でも多くの教友の参加を呼びかけてきた。
期間中、全国の教友たちが心一つに布教実動。都心では、大勢の人々が行き交う繁華な駅前交差点で路傍講演を実施する支部があるなど、活発なにをいがけ活動が繰り広げられた。
勇み心を胸に高らかに神名唱えて
大都会の中心で教えを伝え
東京教区渋谷支部
東京教区渋谷支部(和田道興支部長)は、教祖140年祭へ向かう三年千日“締めくくりの年”の「全教一斉にをいがけデー」初日の9月28日、日曜日とあって大勢の人々が行き交う東京都渋谷区の渋谷駅前交差点(通称スクランブル交差点)などで路傍講演と神名流しを実施した。
同支部では教祖140年祭活動のさなか、全5回実施される「ようぼく一斉活動日」に一人でも多くの教友が参加できるよう呼びかけに注力。管内の教会長からの声かけはもとより、手紙やメール、LINEなど、さまざまな“ツール(道具)”を用いて、高齢者から若者まで幅広い世代へ参加を促してきた。
こうしたなか、年祭活動3年目の今年はおぢば帰りが推進されていることを受け、支部内の教友の便宜を図ろうと、本部秋季大祭と11月の本部月次祭に帰参者用の車を手配。支部内から一人でも多くのようぼく・信者が帰参することを目指し、広く利用を呼びかけている。
「デー」初日の28日午後1時、渋谷駅近くにある「モヤイ像」前に18人の教友が参集した。
参加者たちはまず、「モヤイ像」前で路傍講演とリーフレット配りを実施。その後、スクランブル交差点付近へ移動した。
ファッションやカルチャーの発信地として知られる渋谷。その象徴であり、観光スポットでもあるスクランブル交差点では、大勢の外国人観光客がカメラを構え、若者たちが絶え間なく行き交う。
渋谷支部の教友たちは、「陽気ぐらしの天理教」などと染め抜かれた幟を立て、同交差点付近で路傍講演を実施。雑踏にかき消されないよう、大きな声で道行く人たちに教えを伝えた。
川名佐一郎・同支部布教部長(54歳・本豊分教会長)は「スクランブル交差点で支部の教友と共に大勢の人たちの耳に神名を届けられたことがとても有り難く、清々しい思いで実動できた。年祭当日まで残り3カ月、少しでも教祖にお喜びいただけるような活動を展開していきたい」と話した。








夜の繁華街で3日間実動
京都教区中京支部
京都市中心部の夜の繁華街で高らかに神名を唱える――。京都教区中京支部(中島啓和支部長)は「デー」の3日間、京都市中京区で神名流しを実施。海外からの観光客をはじめ、多くの人でにぎわう商店街などで神名を響かせた。
同支部では、仕事や家事などで忙しい教友が参加しやすいようにと、三十数年前から期間中の夕方に神名流しの時間を設けている。
9月28日午後7時半。小雨のなか、子供連れの参加者を含む24人の教友が平安西分教会に集合。あいさつの後、2列に並んで繁華街へ向けて出発した。
教友たちは、人気観光地の寺町専門店会商店街や三条名店街商店街など約1.5キロの道のりを神名流し。途中、拍子木の音に興味を持ち、足を止めて写真撮影をする観光客の姿も。アーケードや店の明かりに照らされながら、夜の京の街に勇んだ声を響かせた。
参加者の一人、山鳥善治さん(36歳・赤心分教会長後継者・京都市)は教会長である母と5歳の娘と参加。次男に見せられた身上を機に、同じような悩みを抱える人に寄り添おうと、教会で茶話会を開くなか、さまざまな人が教会に集まるようになり、「常に年祭を意識しながら通っている」という。
この日、親子孫3世代で実動した山鳥さんは「海外の人にたくさん興味を持ってもらえたように思う。今後も私たちにできる活動を続けていきたい」と話す。
中島支部長(52歳・洛中分教会長)は「京都は海外からの観光客も多く、写真を撮られる場面もあった。そうした写真がSNSなどにアップされたことをきっかけにお道を知る人が増えていくかもしれない。支部活動は地域の方たちとのつながりがあってこそ。支部の教友とお互いに励まし合い勇ませ合って、年祭当日に向けて一手一つに実動を進めたい」と語った。







教友同士のつながり強めて
福岡教区久留米支部
福岡教区久留米支部(髙木喜信支部長)は9月28日、久留米市の中心部にある住宅街で戸別訪問に取り組んだ。
15年以上前から「陽気ぐらしPRプロジェクト」と銘打った独自の活動を続けている同支部。月に1度、週末の夕方に教友が集まり、神名流しとごみ拾いを行っている。
「デー」に向けては、「ようぼく一斉活動日」で案内したほか、LINEなどを活用し、広く参加を呼びかけた。
初日の実動日は、東久留米分教会に73人の教友が参集。参加者は数人ごとの班に分かれ、戸別訪問へと出発した。
一軒一軒、丁寧にインターホンを押していたのは、松信咲穂さん(33歳・京泉分教会ようぼく・福岡県小郡市)。信仰熱心な祖母の白水深雪さん(83歳・同教会教人・同)に誘われて参加した。
年祭に向けて、おぢば帰りを意識しているという松信さんは、「祖母から『かしもの・かりもの』の話を、よく聞かせてもらう。目が見えることや話ができることは当たり前ではなく、それを喜べるのが信仰の素晴らしさだと思う。今日のにをいがけで、教えの一端を伝えられたらうれしい」と話す。
髙木支部長(48歳・京泉分教会長)は「家族そろって参加する姿が多く見られた。今後も地域の教友のつながりを強めていきたい。最後の『ようぼく一斉活動日』に向け、まだ参加したことのない教友に声をかけるとともに、実動の一歩を踏み出せていない人にも、『まだ間に合う』というメッセージを伝えられたら」と語った。





