門出の年に一層の成人誓う – 特別企画「お節会」帰参者に聞く
3年ぶりに開催された本部「お節会」には各地から約32,000人が帰参し、新春の親里は大いににぎわった。今年は、教祖140年祭へ向かう三年千日の“門出の年”。全教が一手一つに心の成人を目指す旬に、ようぼく・信者は、どんな思いを抱いているのか。お節会に帰り集った教友たちに、新年の抱負を聞いた。
「奉仕の心」で信仰実践を重ね
松岡美春さん
72歳・多賀分教会ようぼく・京都府井手町
10年来の友人である二人の元同僚を誘って「お節会」に帰参しました。友人たちは仕事中の何げない会話を通じて、おぢばに興味を持っていたようです。このたび退職を機に声をかけたところ、快く応じてくれました。
友人の一人は、会場で受け入れひのきしんに当たる人の姿を見て、「奉仕の心が素敵」と呟きました。そのひと言に、これまで消極的なところがあった自身の信仰姿勢を省みました。
三年千日の門出に、また友人たちをおぢばへお連れすることを神様にお誓いしました。これからは「奉仕の心」を胸に、身近なつながりを大切にしつつ、自分にできる信仰実践を積み重ねていきたいと思います。
悩みを抱える友に親身に寄り添い
長谷直美さん
24歳・髙曽根分教会ようぼく・奈良県三郷町
先日、学生時代の親友から、家庭の事情について悩みを聞く機会がありました。未信仰の親友に神様の話を伝えるべきか悩みましたが、「なんとか力になりたい」と思い、叔父が会長を務める教会の行事に誘ってみました。すると親友は、思いのほか楽しんでくれたのです。その後、本部月次祭に一緒に参拝するようになりました。
今回3年ぶりに行われた「お節会」に、親友を連れて帰参しました。一緒にお雑煮を頂いた後、親友は2席目を運んでくれました。
これからも、職場や普段の生活の中などで困っている人に親身に寄り添い、をやに喜んでもらえるような通り方を日々心がけていきます。
ご守護を信じ夫婦で人だすけに
田中香世さん
27歳・天浦分教会天浦香港布教所教人・神戸市
3年前、20代の車いすの男性と出会いました。事故で大けがを負い、医師から「二度と歩けないだろう」と告げられたというのです。「なんとかたすかってもらいたい」と接するうちに、男性は教会へ足を運ぶようになり、翌年には修養科を志願。おぢばで教えを求める中で、修了時には立って歩けるまでに回復するという鮮やかなご守護を頂いたのです。その姿に信仰の有り難さを強く実感しました。
今月末、教会長後継者との結婚を控えています。年祭活動のスタートに当たり、親神様のご守護を信じ、夫婦で足並みをそろえて人だすけに邁進したいと、決意を新たにしています。
目標を掲げ初めての年祭活動へ
日永祐人さん
30歳・吉峰分教会ようぼく・兵庫県小野市
4年前、未信仰の私は十二指腸潰瘍を患い、日常生活が一変した。同じころ、お道の信仰と出合い、所属教会の会長さんに導かれるまま別席を運び、修養科を志願。おぢばで身上を鮮やかにご守護いただき、道一条に通ることを決心した。以来、教会に住み込みながら、にをいがけ・おたすけに歩いている。
初めての年祭活動を迎えるに当たっての当面の目標は、おたすけ先の方に、ようぼくの仲間入りを果たしてもらうことだ。今後はさらに多くの人をおぢばへ誘い、ともどもに成人の道を歩ませていただきたいと願っている。
時報の手配り通じ家族ぐるみで参拝へ
堀越育子さん
45歳・布袋分教会ようぼく・愛知県扶桑町
未信仰の夫と結婚して以来、教会へ足を運ぶ機会が少なくなり、もどかしさを感じていました。
そんななか、教会長である父の勧めで、10年前に『天理時報』の手配りひのきしんを始めたのです。手配り拠点の教会へ毎週足を運ぶうちに、自然と心が落ち着きました。そんな私の姿を見て何か感じるところがあったのか、夫が手配りを手伝ってくれるように。いまでは教会の月次祭にも参拝しています。
今後は、家族でおぢばや教会へ参拝する機会を持ちたいと思っています。そのために、まずは私が、教祖のひながたを目標に、どんな中も明るく笑顔で通りたいと思います。
7度の入退院から心を入れ替えて
平岡一浩さん
62歳・龍實分教会教人・天理市
昨年、人生の大きな節目を迎えた。複数の身上のため、1年間で7度の入退院を経験したのだ。胆石が見つかったことに始まり、その後は膵炎、不整脈、神経内分泌腫瘍など、立て続けに身上をお見せいただいた。
入院中は、コロナ禍で面会が制限されるなか、所属教会の会長さんがお願いづとめを勤めてくださり、その都度、ご守護いただいた。自宅で療養生活を送る現在も、何ごともなく結構に過ごさせていただいている。
会長さんは「身上は心を入れ替えるチャンスだ」と、前向きな言葉でお諭しをしてくださった。三年千日は「人を思いやる心、人をたすける心」を意識し、にをいがけ・おたすけに力を入れていきたい。
たすけ合い精神で地域の人のお役に
松山昌子さん
75歳・河原町大教会ようぼく・京都市
40年前に夫が病気で出直して以来、義母をはじめ、地域の方々にも助けてもらいながら3人の子供を育ててきました。
子供が大きくなってから、その恩返しの思いで民生委員の活動を始めました。以来、昨年まで24年間、高齢者宅を訪問するなど、地域の見守りを続けてきました。
現在は、毎朝の通学路での見守りや、月1回の児童館での工作活動、手作りした子供用マスクのおすそ分けなど、地域の子供のために活動しています。
今後もたすけ合いの精神で、人さまのお役に立てることを続けていきます。
ニコニコ明るく親孝行第一に
羽原和香さん
63歳・泉東分教会大美野布教所ようぼく・大阪府堺市
実家を離れて生活していた私は、長年、母とのコミュニケーションがうまく取れていませんでした。一方で、高齢の母のことが気がかりで、「いずれ私が実家に帰って、お世話をしなければならない」と思っていました。
そんななか、母の足の身上をきっかけに、親神様の思召を悟らせてもらい、実家に戻ることにしたのです。母の生活をサポートする中で、次第に親子関係も見つめ直すことができたように思います。
先日、所属教会の婦人会の行事に参加しました。その際、会長夫人から「ニコニコ明るく、三年千日をつとめましょう」と声をかけられました。これからも明るく勇んで親孝行を第一に心がけ、教会にしっかりつながって、自分にできるつとめを果たしていきたいと思います。
当たり前への感謝 子や孫へ伝えたい
西田成安さん
78歳・三輪分教会山の辺布教所長・奈良県桜井市
幼少から吃音に悩んできた。そんななか、高校生のころ、ある教会長さんから「月次祭で地方を務めては」と勧められたことをきっかけに、所属教会の月次祭で地方を務めるようになった。毎月「みかぐらうた」を唱和し続けて十数年、気がつけば、吃音はすっかり治っていた。このときの感激が忘れられず、報恩感謝の行いを常に意識してきた。
今回、中学生の孫を連れて帰参し、餅焼きのひのきしんに勤しんだ。そのさなか、これまで私自身が親神様に何度もたすけていただいたこと、また家族が皆、健康に過ごすことができていることに、あらためて思いが至った。
三年千日活動の1年目となる今年は、当たり前の日常への感謝を胸に、ひのきしんに一層励み、子や孫へお道の信仰のありがたさを伝えていきたい。