天理時報2024年7月3日号6面
【親里で得た“気づき”を胸に 教えの実践めざす生き方へ – リポート 修養科外国語クラス】今年10月に第1000期の節目を迎える修養科(髙井久太郎主任)。第994期「英語クラス」「中国語クラス」「ネパール語クラス」(4~6月)には、8カ国・地域から23人の教友たちが志願し、3カ月間の”心の修養”に励んでいる。6月10日には、「中国語クラス」の修養科生11人が奈良公園(奈良市)での布教実修に赴いた。ここでは、台湾出身の3人の修養科生に、修養生活の中で得た”気づき”を取材した。(6月25日記)「中国語クラス」の修養科生は、観光客でにぎわう奈良公園で布教実修に取り組んだ(6月10日)青空が広がったこの日、「中国語クラス」の修養科生11人は、奈良公園内の猿沢池周辺でごみ拾いのひのきしんに汗を流した。この後、外国人観光客に積極的に声をかけ、リーフレットを手渡した。続いて、近鉄奈良駅まで神名流しを行い、駅前で「よろづよ八首」を声高らかに唱和した。◇勇んだ声で「よろづよ八首」を唱和していたのは、台湾出身の李建宏(リ ケンコウ)さん(31歳・長泰教会ようぼく)。神名流しの際、多くの外国人観光客から、珍しいものを見るようにカメラを向けられたことが印象的だったという。「最初は少し気になったが、『もしかしたら、撮影された動画や写真がSNSなどで拡散され、にをいがけにつながるかもしれない』と思うと、次第に勇み心が湧いてきて、一層大きな声で歌った。言葉だけではなく、実動の姿から伝わる”にをい”があるかもしれないと気づくことができた」と話す。修養期間中、肩の痛みに悩むクラスメートが、おさづけの取り次ぎを受けた翌日に痛みがすっきり治まるなど、おさづけによる数々のご守護を目の当たりにし、自らも声をかけて取り次がせていただこうと強く思ったという。以降、修養生活の中で可能な限りおさづけを取り次ぐことを心に決め、実行してきた。李さんは「地元に戻っても、周囲の人たちに積極的におさづけを取り次がせていただきたい」と話す。◇「多くの人にリーフレットを受け取ってもらえて有り難かった」と感想を述べるのは、信仰初代の張雅貞(チャン ヤーツェン)さん(38歳・秋津高雄教会ようぼく・台湾)。昨年8月、自身にがんが見つかった際に、心配して駆けつけたギター教室の先生からにをいを掛けられ、教会へ足を運ぶようになった。所属教会長夫妻から教えについて話を聞く中で、「この素晴らしい教えを、もっと広めたい」と考えた張さんは、会長に相談のうえ、パンフレットを自作して教友と共に配るなど、布教実動に努めてきた。こうしたなか、がんの症状はその後も悪化することなく、「大難を小難にご守護いただいている」という。今回、クラスメートと共に大勢の人前で神名流しをしたことで、新たな布教実践にチャレンジする心構えができたと振り返る。張さんは「教祖にお喜びいただけるようぼくの姿には、まだまだ遠い。これからは自信を持って神名を唱え、多くの人にお道の教えを伝えていきたい」と話した。◇クラスメートたちと共に、道行く人にリーフレットを手渡していたのは、高慎苓(コウ シンレイ)さん(29歳・東門分教会ようぼく・台湾)。クラスメートが観光客に笑顔で話しかける姿を見て、「たとえうまく話せなくても、まずは勇気を出して動くことが大切だと学んだ」という。また、周囲の人にきつく当たってしまう自らの癖性分に悩んできた高さんは、修養生活の中で、担任の先生から聞いた「丸い口と丸い心で相手と接することが大切」との話が心に響いたと話す。高さんは「温かい言葉と丸い心で寄り添うことを意識するうちに、相手の考えを素直に受け入れられるようになってきた。この3カ月で、以前よりも人に優しく接することができるようになったと思う。台湾に戻った後も、悩みを抱える周囲の人たちに温かい言葉と丸い心で寄り添っていければ」と抱負を語った。, 【オリンピックの夏がやって来る – 陽のあたる方へ3】いまだ記憶に新しい東京オリンピックから、はや3年。7月26日から17日間の日程でパリオリンピックが開催されます。東京五輪では、日本勢は金27個を含む過去最多の58個のメダルを獲得し、たくさんの感動をもたらしました。新型コロナの影響でトレーニングの制限や、開催の1年延期など、ベストの状況で競技に参加できなかった選手も多かったことでしょう。それでも、東京五輪は結果を超える感動を与えてくれました。そして今夏、日本勢は柔道や体操、競泳など多くの競技でメダルが期待されています。パリ大会では会期中、パリ市内を走行するバスはすべて電気自動車(EV)、選手村は低炭素で環境に配慮したデザイン、さらに100%太陽光による再生可能エネルギーの使用、ペットボトル飲料の販売禁止など、地球温暖化やプラスチックごみ問題などの環境問題に配慮した大会運営を目指す、とされています。イラスト・ふじたゆいオリンピックと地球温暖化に、どんな関係があるのかと思われるかもしれません。実は大変深刻な予測が発表されているのです。2016年に医学誌『ランセット』に掲載された論文によると、地球温暖化の影響で70年後には北半球の大半の都市(五輪開催に必要な規模とされる人口60万人以上の都市が対象)が夏季五輪の開催地に適さなくなり、西欧以外の北半球で夏季五輪の開催に十分な涼しさが期待できる都市は、2085年には8都市に減少する、とされています。また2022年に発表された別の研究報告によると、冬季オリンピックはさらに深刻で、過去の冬季五輪開催都市の中で再開催できるのは札幌のみだとか。オリンピックの精神は「いかなる差別をも伴うことなく、友情、連帯、フェアプレーの精神をもって相互に理解しあう」とされています。『稿本天理教教祖伝逸話篇』に「世界は、この葡萄のようになあ、皆、丸い心で、つながり合うて行くのやで」(135「皆丸い心で」)とあります。パリ大会の成功を祈るとともに、将来も各地で感動のオリンピックが開催されるように、忍び寄る温暖化を抑止するために、世界や次の世代のために、私たちは日々の生活の中で何ができるのかを考え、行動したいものです。