天理時報2024年5月8日号2面
【修養科の思い出とともに – おやのことば・おやのこころ】そのぢばハせかい一れつとこまてもこれハにほんのこきよなるぞや「おふでさき」十七号8シャガ先日、女性ようぼくMさんに会うために長崎県佐世保市を訪れました。御年90歳のMさんは、福岡に住んでいた際に入信して以来、長らく教会へ足を運んでくださいました。認知症が進行したのを機に故郷の佐世保へ戻り、現在は施設に入所されています。久しぶりに面会したMさんはお元気そうで、ひと安心しましたが、思い出話をしても記憶にムラがあるのか、なかなか会話が長続きしません。ふと「Iさんのことは覚えていませんか?」と尋ねると、にわかに表情が明るくなりました。二人は同い年で、ちょうど10年前に修養生活を共にした仲です。当初、修養科志願を迷っていたMさんが、Iさんの「私も一緒に行くから」との声に背中を押されて決心した日を、昨日のことのように思い出します。当時の写真を見せると、Mさんは「あの人とは、よくけんかもしたわね」と笑い、親里で過ごした遠い日のことを懐かしそうに振り返っていました。帰途、九十九島を望む展望台へ立ち寄りました。菜の花畑を抜けて長い階段を上ると、眼前に多島海のパノラマが広がっています。点々と浮かぶ島々が海の下では地続きになっているように、いまは離れて住むMさんの心も、人類の故郷で過ごした3カ月の思い出とともに、おぢばや教会と確かにつながっているように感じられて、とてもうれしく、ありがたい気持ちになりました。(榊), 【“さわる文化”通じて共に楽しむ発想を – 第17回「社会福祉大会」】布教部社会福祉課(橋本武長課長)は4月25日、第17回「社会福祉大会」をおやさとやかた南右第2棟で開催。社会福祉課の関係役職者305人が参集した。この大会は“お道の社会福祉”に携わる関係者が一堂に会し、さらなるおたすけの実動と互いの連携を強めることを誓うもの。式典では、橋本課長と土佐剛直布教部長のあいさつに続いて、特別講演が行われ、視覚障害の当事者であり、国立民族学博物館教授の広瀬浩二郎氏が「『さわる文化』が拓く共生社会の未来――ユニバーサル・ミュージアムの実践から」と題して登壇した。広瀬氏は冒頭、大学時代に天理教点字文庫の存在を知って、近所の教会を訪ねたことなどを振り返り、「天理教にはシンパシーを感じている」と語った。続いて、「へだたり」「つながり」「かかわり」の三つのテーマをもとに話を進め、自身が監修する「さわる展覧会」の取り組みを紹介。展示品にさわることで、見るだけでは味わえないリアリティーに富んだ奥行きのある鑑賞ができるとして、「触発型鑑賞」の有効性を訴えた。最後に広瀬氏は、「さわる文化を通じて誰もが”触常者”となり、共に発信し、共に楽しむという発想をしていくべきでは」と述べて、講演を締めくくった。◇なお、午後は各種連盟・委員会の総会が各会場で持たれた。, 【立教187年4月月次祭 – 春たけなわのころ】沿道のツツジが見ごろを迎えるなか、神殿へ向かう帰参者(4月26日)教会本部の4月月次祭は26日、中山大亮様祭主のもと、本部神殿で執り行われた。大亮様は祭文の中で、子供の成人を楽しみに一れつをお育てくださる親神様の親心に御礼申し上げたうえで、「私どもはじめ教会長、ようぼく一同は、親神様のお望みくださる陽気ぐらし世界の実現に向かって、まずは教会長が先頭に立ち、それぞれの教会につながるようぼくと共に一手一つになって、勇み心を奮い起こし、教祖の道具衆としてのつとめを果たす決心でございます」と奏上された。この後、かぐら・てをどりが陽気に勤められた。春たけなわの陽気に包まれたこの日の親里。時折、心地よい風が神苑一帯に吹きわたるなか、参拝者は心一つに「みかぐらうた」を唱和した。おつとめの後、永尾洋夫本部員が神殿講話に立った。永尾本部員は、教祖が貧に落ち切られたご事歴を踏まえ、「そこに、わが身わが家を顧みることのない『底なしの親切』を見ることができると思う」と指摘。そのご行動は50年のひながたに貫かれているとして、「この『底なしの親切』こそが、私たちがたすけ一条の道を進めていくうえで欠かせない基本ではないか」と話した。続いて、今年10月に1千期を迎える修養科について話を進めた。修養科では現在「授業の充実」と「おさづけの取り次ぎ」に加えて、ねりあいやホームルームを通じて、学んだ教えをどう実践につなげていくかを大切にしていると強調。ご守護を有り難いと感じるようになるには環境が重要だとして、当たり前が当たり前ではないことに気づき、感謝の心が芽生える環境が、修養科にはたくさんあると語った。そのうえで、「息一つ」である本部と教会が一手一つに努めさせていただいてこそ人が育っていくとして、修養科を志願してもらえるよう、諦めずに旬をしっかり見定め、一人でも多くの方に声をかけ続けるよう促した。最後に永尾本部員は、29日に実施される「全教一斉ひのきしんデー」に向け、「身の内に、そして世界に頂戴している親神様の十全のご守護に感謝して、報恩の心で、ともどもにひのきしんの汗を流させていただこう」と呼びかけた。