天理時報2024年4月24日号6面
【子や孫の幸せを願い徳積みをする人生へ – 修養科の四季】第987期長谷川倫子さん63歳・栃木県矢板市・日光大教会所属信仰3代目。信仰熱心な家庭に生まれ育ちました。37年前、未信仰の夫と結婚。共働きでしたが、夫の帰りが遅かったため、子供が生まれてからは育児と家事を一人でこなさなければなりませんでした。また、義母との関係もうまくいかず、家から逃げ出したいと思う日々が続き、次第にお道からも心が離れてしまいました。そんななか12年前、結婚が決まったばかりの息子が、医師から「咽頭がんの可能性がある」と告げられました。突然の出来事に心を倒し、日に日に憔悴していく息子の姿を見たとき、親神様・教祖にもたれて通る両親の姿をふと思い出しました。それからは検査結果が出るまで、藁にもすがる思いで、来る日も来る日も神名を唱えてたすかりを願いました。その後の検査結果で、息子の体には異常が見られなかったのです。思わず膝から崩れ落ち、「神様がたすけてくださった」と、感謝の思いで胸がいっぱいになりました。以後も子供たちに身上・事情をお見せいただくたびに、家族にとってより良い方向へとお連れ通りいただきました。日ごろ感謝の念を募らせていた私は、「ご恩に報いることができるように成人しよう」と、昨年9月に修養科を志願しました。真剣な表情で鳴物の修練に励む外国語クラスの修養科生自らひのきしんに励み修養生活では、仲間と共に和気あいあいと過ごす一方、日常とは異なる環境に疲労が溜まり、ひのきしんをする際には、どこか「作業をこなす」ような感覚になっていました。こうしたなか、2カ月目に入ったころ、突然、収縮期血圧の数値が200以上に上がり、めまいで立っていられない状態に陥りました。詰所に戻った後、親神様の思召を思案する中で、自ら進んでひのきしんに励む仲間の姿が思い浮かびました。そして、自身の通り方を振り返り、「やらされている」と感じながらひのきしんに取り組んでいたことに気づいたのです。以来、「ひのきしんをさせてもらいたい」と強く思うようになり、空いた時間には本部神殿の回廊拭きに勤しむようになりました。これまで好きではなかったトイレ掃除にも、喜んで取り組めるようになりました。また、あらためて教えを学ぶ中で、自らの半生を振り返りました。子供たちに身上・事情を見せられるたびに不足を募らせ、職場では気に入らない上司に盾突くなど、日常生活の中で知らず知らずほこりの心づかいを積み重ねてきたことに思いが至りました。一方で、これまで大病を患うことなく健康に過ごすことができたのは、すべて親神様のご守護の賜物であり、信仰熱心な祖父母と両親が徳を積んでくれたおかげだと実感しました。そして今度は、私が子供や孫のために徳積みをするとともに、人だすけに励み、何ごとも喜び勇んで取り組む姿を通じて、信仰の有り難さを伝えていきたいと思っています。◇修了後、所属教会の月次祭に欠かさず参拝し、厨房でのひのきしんに励むとともに、月に一度は、おてふりや鳴物練習を続けています。また、同居している孫の体調が悪いときは、積極的におさづけを取り次いでいます。これからは家族全員、この先の人生を結構にお連れ通りいただけるように、低い心を忘れず、神様の御用を最優先に、親神様・教祖にもたれきって通らせていただこうと、思いを新たにしています。, 【「高みを目指せ」と励まされ – 新連載 陽のあたる方へ1】乾直樹京都大学大学院特定教授大阪分教会正純布教所長後継者この春、私どもの布教所で実施している「こども食堂」を”卒業”した中学3年生12人全員が、第一志望の高校へ進学しました。「こども食堂」を始めて6年、「こども食堂」に併せて行っている学習支援、プログラミング教室、イラスト講座などに参加してきた子供たちが、それぞれ精神的にも肉体的にも成長してくれたことを心からうれしく思います。なかには不登校の子や成績が思わしくない子もいて、最後の最後まで合格するかどうかハラハラしました。何よりうれしいのは、その多くが4月からボランティアとして参加してくれたこと。事前の説明会で、ある女の子にボランティア志望の理由を尋ねると、「恩返しです!! 頂いた恩を返すつもりで、子供たちのために尽くします」と元気よく話してくれました。イラスト・ふじたゆい「こども食堂」には、学校に行きづらい子、勉強が苦手な子、経済的な理由から塾に通えない子、生きづらさを感じている子、困った行動を取る子などが少なくありません。そうしたなか、ある小学6年生の男の子が、国際教育に力を入れている難関の中学校に合格しました。「こども食堂」に通い始めたころは、癇癪持ちで、ちょっと気に入らないことがあると駄々をこねていました。将来を心配しましたが、ボランティアの高校生や大学生、社会人の方々に支えられ、別人のように成長。先日の学習支援では、まだ習っていない中学1年の英語や数学の問題に黙々と取り組み、終わってからも「僕、手伝うよ」と自ら最後まで片づけをしてくれました。受験の動機は、「こども食堂」のタイ人のボランティアのおばさんに「世界に目を向けよ。高みを目指せ」と励まされたからだそう。「こども食堂」の醍醐味は、人間として成長し、変われるところにあるのだと再確認しています。お道では、「もう道というは、小さい時から心写さにゃならん。そこえ/\年取れてからどうもならん」(おさしづ明治33年11月16日)と教えられます。どんな子供も隔てなく、精いっぱいの温かい心で接する中に、自然と感謝の心が写っていくのだと思います。乾さんを取り上げた過去記事は下記URLからご覧いただけます。https://doyusha.jp/jiho-plus/pdf/20240424_inui.pdf