天理時報2022年7月27日号6面
【命どぅ宝 – 日本史コンシェルジュ】1945年1月末日、神戸出身の島田叡が沖縄県知事に任命され、着任しました。今は選挙で知事が選ばれますが、当時は内務省のキャリア官僚が任命されたのです。前年10月から、沖縄は米軍の空襲に晒されていました。打診を受けた際に彼は断ることもできましたが、「俺は死にたくないから誰かが行ってくれ、とは言えん」と即座に引き受けたそうです。島田知事は着任早々、県民の本土疎開や、人口の集中する沖縄本島南部から北部への避難を促しました。その結果、約20万人(当時の沖縄県の人口の約3分の1)が命を救われたといわれています。さらに2月下旬、制海・制空権を米軍に握られるなか、彼は命の危険を冒し、日本の統治下にあった台湾へ渡りました。交渉の末に確保した3,000石(約450トン)の米は、翌3月に那覇に到着。食糧難が深刻化していたこの時期、沖縄の人々はどれほど勇気づけられたことでしょう。こうした激務の合間を縫って、知事は県民と語り合う時間を大切にし、時にはお酒を酌み交わし、歌い踊りました。おそらく彼は、勝利を信じて国に尽くす沖縄県民がいじらしく、米軍の上陸前に少しでも楽しい思いをさせてやりたかったのでしょう。知事の慈しみの心にふれた県民は、信頼と敬愛の念を深め、職員たちも「この人となら運命を共にできる」と、職務に一層励むようになりました。しかし無情にも戦況は悪化の一途を辿り、美しい南の島に「鉄の暴風」が吹き荒れます。4月1日、米軍が本島中部に上陸。5月31日には首里城が陥落しますが、日本軍は南部へ撤退し、戦いを継続しました。折しも沖縄は梅雨の時季、逃げ惑う人々を豪雨が一段と苦しめます。極限状態が続くなか、散乱する遺体を見ても、誰も何も感じなくなっていました。それでも知事は優しさを失わず、遺体の前で祈りを捧げ、特に子供の遺体には心を込めて合掌したそうです。6月9日、知事は遂に県および警察組織の解散を宣言。「君たちは何としても生きろ。命を永らえ、沖縄の再建に尽くしてほしい」と部下たちに思いを託し、軍司令部のある摩文仁の壕へと向かいました。6月23日、沖縄戦の組織的戦闘が終結。島田知事は摩文仁の丘のどこかで自決したと考えられています。今年は、沖縄の本土復帰50年の節目の年。これほど沖縄を愛した人がいたことを胸に刻み、語り継いでいきたいですね。「命どぅ宝(命こそ尊い一番大事な宝である)」という沖縄の祈りと共に――。白駒妃登美(Shirakoma Hitomi), 【3年ぶりオフライン開催 仕合わせおぢばがえり – 青年会本部】青年会本部(矢追雄蔵委員長)は7月16日、天理教青少年野外活動センター「さんさいの里」(奈良市)で「仕合わせおぢばがえり」を開催した。これは、「仕合わせパーティーオンライン」を対面で開いてほしいという声に応えて企画したもので、3年ぶりのオフラインイベントとなった。当日は20歳から40歳までの男性9人、女性6人が参加した。アウトドア体験を通じて午前9時、参加者らは本部神殿に集合。参拝の後、マイクロバスでさんさいの里へ移動した。会場に到着した一行は、自己紹介の後、三つのグループに分かれて野外炊さんに取りかかった。参加者たちは、完成したカレーライスを笑顔で味わった。続いて、グループを再編成して「ウォークラリー」が行われた。これは、グループごとに用意されたさまざまな課題と、コース中にある三つのチェックポイントで行われるミニゲームに挑戦し、その得点を競うというもの。配られたマップを覗き込みながら、各グループは和気あいあいとコースを散策した。この後「フリートークタイム」が持たれた。参加者たちは、これまでの交流の中で気になった異性に直接アピール。腰を落ち着けて会話する人や、ゲームを通じて楽しむ人など、思い思いに交流する様子が見られた。最後は「フィーリングカップリングタイム」へ。これは、意中の人の名前を用紙に記入し、お互いに投票し合っていればカップル成立となるもの。この日、3組のカップルが成立した。◇青年会本部では毎月「仕合わせパーティーオンライン」を開催している。次回は8月13日、「同世代仕合わせパーティー」と題して、満25歳から35歳までの男女を対象に行われる予定。「仕合わせパーティー」の最新情報を受け取ることができるhttps://line.me/R/ti/p/%40828slwrv, 【記念祭に友人を誘って – 読者の広場】宮本すみよ(85歳・名古屋市)5月に行われた大教会の創立130周年記念祭に、未信仰の友人を誘って参拝しました。友人とは、結婚前に勤めていた職場で出会ってから60年来の付き合いですが、ここ数年はコロナ禍の影響で直接会うことができませんでした。そんなとき、記念祭が執り行われるとの知らせを受けたことで、思いきって友人を誘ってみようと思ったのです。「久しぶりに会いたいから」と友人に連絡してみると、二つ返事で了解してくれました。当日、友人と共に参拝した後、私の親族を交えて談笑しました。友人は、初めて見る大教会の広い神殿や活気あふれる記念祭の様子に感激しきりでした。後日、その友人から手紙が届きました。そこには「親族で団らんの時間を過ごす様子に感動した」と。親族と普段通りに過ごしただけだったのに、友人がそう感じてくれたことに驚きました。手紙を何度も読み返すうちに、私たち家族の姿を見て、陽気ぐらしのにをいを少しでも感じ取ってもらえたのではと思うと、うれしくなりました。また、こうして家族ぐるみで信仰させてもらえるのも、信仰を伝えてくれた親々のおかげだと心から思いました。家族ぐるみで仲良く信仰させていただけるご守護に感謝して、これからも身近な人に陽気ぐらしの姿を映していきたいと思います。