天理時報2022年7月6日号6面
【神名流しを続けて20年 – 読者のひろば】喜多美保子(77歳・兵庫県たつの市)約20年前から毎週、所属教会の朝づとめ後に、教会周辺で神名流しを続けています。きっかけは、教会長を務める兄から、ある信者さんの話を聞いたことでした。当時、ある事情に悩んでいた信者さんは、兄の勧めで神名流しを始めたところ、ほどなくして事情をすっきりと治めていただいたのです。かねて、自ら進んでにをいがけができるようになりたいと思っていた私は、この話を聞いて「神様がお喜びくださるのなら私も」と決心し、一人で神名流しを始めました。最初は地域の人たちの目が気になり、気恥ずかしさを覚えましたが、そんなときは「神様に必ずお受け取りいただけるはず」と思い直し、自分を奮い立たせました。そう心から思えたのは、神名流しを続けた信者さんがたすかっていく様子を兄から詳しく聞いていたからです。これ以後、不思議と次第に周りの目が気にならなくなり、親神様にお守りいただいているという実感が湧くようになりました。こうして週1回の神名流しを続けてきましたが、このごろは歳を重ねるにつれて声が出にくくなることも。それでも「親神様・教祖に聞いていただこう」と、精いっぱい「みかぐらうた」を唱和していると、「ご苦労さんです」と声をかけてくださる近隣住民の方もおられて、いまも喜び勇んで続けています。元気な体をご守護いただいていることに感謝を申し上げ、地域の人たちをお守りくださるよう祈り、これからも神名流しを続けたいと思います。, 【私たちが願うから – 成人へのビジョン4】イラスト:かにたづこ「かみさまがねがいをかなえてくれた!」。そう言って5歳の娘は跳びはねました。いつも決まって、おままごとをして遊ぶ娘に、妻がおもちゃのレジをプレゼントしたのです。「わたしねー、ずーっとかみさまにおねがいしてたんだ!」僕はそれまで、娘が「ずーっとおねがいしてた」ことを知りませんでした。でも、さすが神様。娘のことも見ぬき見透しです。人はそれぞれ願いをもって生きています。大小さまざまな願いが人の数だけ存在します。願いを叶える方法も人それぞれです。成功者に学ぶ、ネットで調べる等々。果たしてその中で、神様に願う人はどれくらいいるのでしょう。また願いが叶ったとき、人は「神様のおかげ」と思うのでしょうか。僕は「いい文章を書きたい」と願っています。それが叶ったら神様のおかげでしょうか。それとも自分の努力の賜物か。あるいは環境に恵まれたのか。誰もが納得できる答えを出すのは難しそうです。ただ僕が思うのは、それは「かしもの・かりものの理をどれほどの深みから感じているか」によるだろう、ということです。先人は高慢のほこりを次のように説かれます。(諸々の道理が分かるのは)神様の御守護を厚く頂いて居ればこそわかるので、自分の力ではない諸井政一『正文遺韻抄』恩師は、こうも言いました。「努力できるのも、ご守護があってこそ」。いったいそれは、どれほどの境地なのでしょう。一つだけ確かなことは、娘が願ったからこそ妻が動いたということです。僕は、願うのは“人の仕事”だと思います。人は願うことを忘れてはいけない。願うからこそ何かが始まる。願うからこそ、学びも、奇跡も、失望も、与えられる。きっと、心の成人という一番のご守護は、人が何かを願うところから始まるのでしょう。私たちはもっと素直に神様に願っていいのではないだろうか。人が「たすけたまへ」と心から唱えるとき、幼な子のようなピュアな心持ちになっていると思います。私たちの願いを、神様はきっと楽しみにしてくださっています。可児義孝, 【うつに寄り添うヒント接し方の手がかり学ぶ】「天理ファミリーネットワーク(TFN)」は6月26日午後、第1回「『ひきこもり』『うつ』を考える集い」を、おやさとやかた南右第2棟地下2階で開催。当事者家族や、おたすけに携わる人など44人が参加した。この集いは、講義や意見交換を通じてさまざまなヒントを得るとともに、悩みを共有して支え合うことを目指すもの。今回は3年ぶりに、会場に集っての開催となった。当日は早樫一男・TFN代表(彌榮分教会彌生布教所長)のあいさつに続き、本部青年で公認心理師の東井申雄氏が、「うつに寄り添う――ユング心理学を手掛かりに」と題して講演した。東井氏は、「うつ」の人との関わり方について説明した(6月26日午後、おやさとやかた南右第2棟地下2階で)まずは自分を見つめ東井氏は冒頭、心理療法やカウンセリングにおける基礎的理論の一つとして、ユング心理学を紹介。続いて、童話を題材に、「うつ」の人に寄り添っていくうえでの重要な点について話を進めた。その中で、「うつ」の人の心のありようを解説。「うつ」の人と関わるうえで重要と考えられる接し方の要点として、本人との距離感や、おたすけをする側が無理をしないこと、相手の存在を認めることなどを挙げたうえで、「うつ」の回復プロセスについて詳しく説明した。続いて、「うつ」を含む困難を経験することは「ユング心理学では『創造のための退行』という言葉で表される」と指摘。これを踏まえるとき、関わる者が無意識のうちに人を型にはめてしまうなどの望ましくない接し方に気づくことも少なくないとして、「うつ」の人のおたすけは、関わる者の心の成人にもつながると語った。最後に東井氏は、「うつ」の人に寄り添っていくうえで、相手に変わってもらえるように働きかけるよりも、まずは「自分自身を見つめることが重要」と述べて、講演を締めくくった。この後「ひきこもり」「うつ」「当事者家族」「おたすけに携わる人」など、5グループに分かれて話し合いの時間が持たれた。なお、次回は11月に開催される予定。