天理時報2022年4月27日号8面
【「日本一」へ再始動! – 天理大ラグビー部】新チームは、照井キャプテン(左から二人目)を中心に「日本一」を目指して始動した一昨年、第57回「全国大学ラグビーフットボール選手権大会」で初優勝を飾った天理大学ラグビー部。昨年は連覇の期待がかかるなか、「ムロオ関西大学ラグビーAリーグ」を3位で終え、大学選手権では4回戦で関東の強豪・明治大学に敗れた。小松節夫監督(59歳)は、前年度の戦いについて「大学選手権の明治戦をはじめ、負けた試合はスクラムなどのフィジカルプレーで押し負けていた」と振り返る。そのため、冬場はウエートトレーニングを重ねて体力強化に注力してきた。4月、新入部員が42人加わり総勢155人となった新チームは、天理高校ラグビー部出身の照井悠一郎キャプテン(4年)と、理北分教会長子弟の堀田恒司副キャプテン(同)を中心に、「日本一」に向けて再始動した。新チームには、高校日本代表候補に選ばれた大西一平選手(1年)、岡崎慶喜選手(同)、上ノ坊駿介選手(同)らが加入。上級生には、1年次から試合に出場してきたスタンドオフの筒口允之選手(2年)やウイングのナイバルワガトマシ選手(同)など、経験豊富な選手がそろう。小松監督は「既存のメンバーには、昨年からの実力の底上げを期待している。新メンバーは、例年に比べて体格面で恵まれている」と話す。チームは3月初旬から「対外試合に備えて早めの準備を」と、毎日の練習後に映像を用いたミーティングを開き、より実戦的かつ組織的な戦術を固めてきたほか、試合形式の練習を重点的に行っている。小松監督は「キャプテンと副キャプテンを中心に、優勝を経験したメンバーたちによるチームづくりに期待している。これから始まる春のオープン戦で、選手それぞれの実力を見極めていきたい」と話す。照井キャプテンは「チーム一手一つの天理らしいラグビーで勝ち抜き、再び日本一の栄冠を手にしたい」と語った。◇なお、5月中旬から7月初旬にかけて「関西大学リーグ春季トーナメント」が開催される。天理大の初戦は、関西大学と大阪体育大学の勝者と対戦する。, 【第11話 「えほんの郷」計画 その2 – ふたり】のぶ代さんの「えほんの郷」計画は順調に進んでいるようだった。省吾さんから譲り受けた空き家を、時間のあるときに保苅青年が少しずつ改修して、据え付けの本棚がある図書室や、寝転がって自由に本が読める閲覧室にしていった。絵本の数もかなりふえている。本人が集めたものの他に、インターネットの呼びかけに応えて全国から本が送られてきた。ほとんどは家庭で不要になったものだ。「なかにはつまらないものもあるし、捨ててしまおうかなと思う本もある。でもそれは子どもたちが判断すればいいことよね」のぶ代さんたちが住んでいるのは、やはり省吾さんから借りている古い農家だ。ダイニングとして使っている部屋の、日当たりのいい窓際に置かれたテーブルで、いま三人はコーヒーを飲んでいる。この家でコーヒーを淹れるのは保苅青年の役目だ。のぶ代さんが主に喋り、カンはもっぱら聞き役で、保苅青年がときどき言葉を挟む。「ここにはああしろ、こうしろとうるさく言う人はいない。難しいルールもない。やらなきゃならないこと、守らなきゃならないこと、とりあえず何もなくて、ただ絵本があって豚や鶏がいる」そういう場所が、わたしにはたいして面白いとも思えないのだが、のぶ代さんにはまた別の考えがあるのだろう。「親も先生も急ぎ過ぎていると思う」。彼女は言った。「なんにでも早く結論や結果を出させようとする。だから子どもはストレスを感じて疲れてしまう。やっぱり省吾さんのとこの豚みたいに育てるのがいちばん」なぜここで省吾さんの豚が出てくるかというと、彼の豚の飼い方がちょっと変わっているからだ。まず餌をやる時間がきまっていない。世話をする人間の手が空いているときにやる。自然のなかで生きている動物は、餌を食べる時間も回数もまちまちだ。人間のように朝昼晩ときまった時間に食べる動物はいない。台風でも来れば二日や三日は食べられないこともある。それが普通であり自然である、というのが省吾さんの言い分だ。まだ他にもあるけれど、とにかく自然に近い状態で育てるほうがいいということらしい。「そうやって育てられた豚はおいしい。肉の味がいい。それはカンも保証するでしょう?」「なんだかおかしな理屈だなあ」。保苅青年が控えめに口を挟んだ。「ちっともおかしくないわよ」。のぶ代さんは真剣な口ぶりで言った。「ちょっと休みたいとか、しばらくぼんやりしたいとか、そういう子に来てほしいの。こんな場所があることを知ってほしい。そして辛いときや苦しいときに、ここで過ごした時間のことを思い出してほしい」, 【体重別準V 世界選手権へ – 天理大柔道部OB 丸山城志郎選手】天理大学柔道部OBの丸山城志郎選手(28歳・ミキハウス所属)は、先ごろ福岡市の福岡国際センターで行われた「全日本選抜柔道体重別選手権大会」男子66キロ級に出場し、準優勝した。丸山選手は一昨年12月、東京オリンピック金メダリストの阿部一二三選手(パーク24所属)と東京オリンピック出場権を懸けた「東京五輪代表決定戦」で24分間の熱闘を繰り広げ、惜しくも敗れた。今大会の決勝は、阿部選手との1年4カ月ぶりの再戦となるなか、6分38秒の激闘の末に、「指導」三つによる反則負けで準優勝となった。なお大会後、丸山選手は10月にウズベキスタンのタシケントで開かれる「世界柔道選手権大会」66キロ級日本代表に選ばれた。