天理時報2022年8月24日号3面
【地方の役をうまく務められない – 人生相談】Q. 所属教会の月次祭で地方を務めるとき、どうしても高い声が出せず、うまく歌えません。せっかく役目を頂いているのに、しっかり務められないので情けない気持ちになります。今後、どんな心で務めればいいでしょう。(60代男性)A. 毎月の月次祭に参拝し、おつとめを勤めることは一番大切な信仰実践です。教会の月次祭は、おぢばの理を戴いて勤められる「命の切り換えをする大切なつとめ」であり、「よろづたすけを祈願する大事なつとめ」であります。おつとめは上手下手よりも、勤めることが大切です。勤めるときの心構えとして重要なのは、「親神様にもたれきる心」「勇み心」「合わせる心」「たすけ心」と教えられています。このつとめで世界がたすかるんだという強い気持ちと使命感を持って、一手一つに心を合わせ、勇んで勤めることが何より大事です。そのためにも、地方に限らず、おてふりや鳴物も、普段から練習を重ねることが求められます。特に、地方には声の高低、節回し、リズムがあり、正確に歌うことは容易ではありません。中山善衞・三代真柱様が、地方を務められたCDを聞くなどして、練習を重ねたいものです。どうしても高い声が出ず、申し訳ない気持ちならば、一人で悩まず、いまの気持ちを会長さんに素直に伝え、アドバイスをもらうことをお勧めします。そのようなおつとめに対する真摯な姿勢が、あなたの真実として親神様に受け取っていただき、世界たすけのうえに働いていただける“物種”になると思います。回答者:平澤勇一(磐城平大教会長・福島教区長), 【をびや許しのおたすけは今も – 視点】産科医が主人公の人気漫画『コウノドリ』(講談社)の7巻はNICU(新生児集中治療室)が舞台となっており、取材に協力した、日本では数少ない新生児科医が新聞(『産経新聞』8月1日付)に取り上げられていた。未熟児や先天性の病気のある場合など、生後27日までの新生児を専門に診る。近年、日本の周産期医療は目覚ましい発展を遂げ、新生児の死亡率は0.08%(令和2年)と世界トップレベルを誇る。だから「出産は安全」で「元気な子供が生まれてくるのが当たり前」なのか。その医師は、世間の思い込みに否と答える。「出産は、一分一秒が命を左右する危険なもの。だからこそ出産は奇跡なんです」と。現に、生まれてくる子供の10%程度に何らかの蘇生処置が必要とされるという。結論から申せば、かくも医療の発達した現在においても、「をびや許し」によるおたすけを怠ってはならないということである。教祖は、をびや許しについて「必ず、疑うやないで。月日許したと言うたら、許したのやで」と仰せられ、疑いの心があってはならないことを繰り返し戒められた。不思議な偶然があった。『稿本天理教教祖伝』によると、嘉永7年、おはるが初産のためお屋敷へ帰っていたとき、教祖は、腹に息を三度かけ、同じく三度撫でておかれた。これがをびや許しの始まりである。やがて、その年11月5日の出産当日、大地震があって、産屋の後ろの壁が一坪余りも落ち掛かったが、おはるは心も安く、いとも楽々と男の児を産んだ。人々は、をびや許しを頂いていれば、一寸も心配はない、と納得した。不思議な偶然というのは、この大地震によって、おぢば近くの1000年余の歴史を持つ安産祈願で有名な寺が全壊したということである。寺の是非ではなく、をびや許しには「疑いの心があってはならない」ことを象徴的な出来事でお示しくだされたものと悟らせていただく。先の新生児科医は「入院するときに『おめでとうございます』と言えるのは僕ら新生児科医と産科医だけ。どんなに小さく生まれても死産に近くても、『おめでとうございます』と、目頭が熱くなることが多い」という。(橋本)