天理時報2022年9月14日号2面
【本部隊と4教区隊 要請に応え救援活動 – リポート 災救隊】新潟県村上市と関川村は、合わせて床上717棟、床下885棟の浸水被害に見舞われた。こうしたなか、災害発生から3週間余り経つ8月28日、村上市の総合運動公園で災救隊の結隊式が行われた。そして教区隊ごとに、各地の現場へ向かった。その一つ、村上市坂町では、災害発生時、市内を流れる荒川周辺で浸水被害が発生。水位は最も高い場所で2メートル近くに達したと推測され、荒川から2キロほど離れたJR坂町駅周辺の住宅地でも広範囲に被害が及んだ。この日、埼玉教区隊(坂口祥彦隊長)が駆けつけた民家は床上まで浸水し、床下に水が溜まって悪臭が漂っていた。隊員たちは床下から災害ごみを運搬し、溜まった水をポンプで吸い出した後、ヘッドライトを着けた隊員が床下に潜り込み、バケツに入れた泥をリレー方式で搬出していく。泥出しを終えると、高圧洗浄機と水切りを使って丁寧に汚れを取り除いた。住民の50代男性は「自分たちではどうすることもできず、途方に暮れていた。天理教の皆さんが重たい物も運んでくださったので大変助かった」と話す。坂口隊長(50歳・柳島分教会長)は「出動要請が来て、『被災者のためになれば』と二つ返事で受けさせてもらった。これまでの実動の経験を生かして、できる限り被災者のニーズに応え、一日も早く復旧できるように力を尽くしたい」と語る。技術力要する作業も翌29日、群馬教区隊(真庭高教隊長)は村上市下鍛冶屋地区へ。地元の大工と連携し、浸水した民家の断熱材の撤去や壁はがしなどの専門的な作業に従事した。朝礼で作業内容を確認した後、隊員はそれぞれの現場へ向かう(8月29日、村上市の総合運動公園で)同日、長野教区隊(大北元慶隊長)は、同市川部地区にある墓地で泥上げ作業に当たった。この集落では9軒の住宅が床上浸水の被害に遭い、土石流に巻き込まれる例も。同教区隊員たちは、災害発生からかなりの時間が経ち、すっかり固まった泥を搬出していく。川部区長の佐藤栄一さん(68歳)は「復旧作業がなかなか進まず、困っていた。天理教の皆さんが、なんでも率先して作業してくださったおかげできれいになった。本当にありがたい」と謝辞を述べた。一方、新潟教区隊は前回(8月14日)の作業を引き継ぐ形で、関川村湯沢地区へ。寺院の敷地内に流入した土砂を重機やスコップなどを使用して一輪車に積み込んだ後、所定の集積所へ運び出した。本部隊をはじめ4教区隊は、28日から31日にかけて延べ282人が出動(新潟教区隊は27日から出動)。倒木40本を撤去したほか、搬出した土砂や災害ごみは159トンに上った。佐藤小百合・村上市災害ボランティア副センター長は「新潟教区隊の方と現場を調査する中で、一般ボランティアでは担えない高い技術力を要する作業のニーズが増えてきたので、お願いさせてもらった。ボランティアの募集を近隣5県へ拡大したが、なかなか集まらなかったこともあり、ぜひお力を借りたかった。皆さんが“させていただく”という思いで精力的に取り組む姿を見て、私自身も心打たれた」と話した。◇橋本本部長は「地域住民から多くの感謝の言葉を頂いた。自分たちにできることを精いっぱいさせていただき、少しでも被災者の力になれるよう、これからも一手一つに活動していきたい」と語った。文・写真=杉田祥太郎本部隊の救援活動の様子を視聴することができます。https://youtu.be/9JPMBzBpfzk, 【「災救隊基金」について】天理教災害対策委員会(仲野芳行委員長)では、「天理教災害救援ひのきしん隊基金」を常設し、救援活動のさらなる拡充のために運用させていただいております。「お道のニュース」から、寄付方法などの詳細をご覧いただけます。何卒、災救隊の活動のうえにお力添えを賜りますよう、お願い申し上げます。天理教災害対策委員会, 【おやのことば・おやのこころ(2022年9月14日号)】心で弾け。その心を受け取る。『稿本天理教教祖伝逸話篇』54「心で弾け」涼やかな虫の音が聞こえる季節となりました。少年会員を連れておぢば帰りをした夏の日から、はや半月。その団参の思い出ムービーを、今朝から作り始めています。撮影した動画を見返していると、ほほ笑ましいシーンがいくつも収められていました。印象的だったのが、特別企画「鼓笛お供演奏」の光景です。自教会の鼓笛隊は今年、結成40周年。“節目の年”に約30人で参加させていただきました。その中には、まだファイフを習いたてで、お供演奏曲の冒頭しか吹けない子が何人かいました。「吹けるところだけでも、絶対に神様に聴いてもらう」と言う本人たちの強い希望もあって出演に至ったのですが、動画を見ると、やはり曲の途中から指が動いていません。それでも背筋を伸ばし、堂々と楽器を構えて、曲の終わりまで指揮者のタクトを見つめる一人ひとりの姿がありました。ふと思い浮かぶのは、掲出のお言葉です。いまできる精いっぱいの演奏・演技を、親神様はきっと、温かいまなざしでご覧くださったことでしょう。演奏後の彼らの誇らしげな表情が、編集画面にまぶしく映っていました。この秋、少年会員向けの鳴物教室を自教会で開きます。先の団参で本部の夕づとめに参拝した際、その厳かな雰囲気に感動したという子がたくさんいて、そこから話が持ち上がりました。さあ今度は、一手一つのおつとめを目指して稽古に励みたいと思います。(大西)