天理時報2021年11月24日号6面
障害のある里子と向き合う日々報道番組で教友の里親活動紹介長年にわたり里親を務めている白熊繁ーさん(64歳・中千住分教会長・東京都板橋区)と治代さん(63歳)夫妻は、先ごろ日本テレビの報道番組「newsevery.」で取り上げられた。番組では、親元で暮らせない障害児が増えつつある現状と、その支援のあり方を特集。白熊さん夫妻が、障害のある里子と向き合う日々が映像で紹介された。虐待や経済的理由など、さまざまな理由で実親と一緒に暮らすことができない子供は、現在、およそ4万5000人に上るといわれる。そのうち3万9000人が、児童養護施設などで集団生活を送っている。こうした境遇にある子供たちに、少しでも家庭的な雰囲気を味わわせようと、近年、子供を施設ではなく一般家庭で養育する「里親制度」の拡充が進められている。こうしたなか、里子の4人に1人が何らかの障害を抱えており、その数はここ20年間で約3倍に増加していることが、先ごろ厚生労働省の調査で明らかとなった。養育中に初めて障害があることが分かり、接し方が分からずに戸惑う里親も少なくないという。一人ひとりの特性を受けとめこれまで数多くの里子を受託してきた白熊さん夫妻。現在、専門的なケアが必要な児童を養育する「専門里親」として活動している。4歳のときに預かった文也君(仮名・10歳)は、自閉スペクトラム症やADHDなどの障害に加え、体幹が弱く、細かい手作業が苦手など、いくつかの身体的課題を抱えている。現在は特別支援学級に通いながら、月に一度、作業療法士による訓練を受けている。白熊さんは「作業療法は、あくまでも補助的なもの。彼の成長には、共に暮らす私たちが日々寄り添いながら小さな成長に気づき、褒めてやることが最も大切」と語る。番組では、自宅での生活とともに、さまざまな訓練を受ける文也君を見守り、優しく声をかける白熊さん夫妻の様子が放送された。白熊さんは、テレビ取材について「里親と里子の関係は児童相談所の仲立ちによって結ばれるが、私は、親神様によって縁を結ばれた〝教会家族”だと考えている。どんな里子であっても、一人ひとりの特性を受けとめたうえで、『教祖ならどうなさるだろう』と、教祖のお心を常に求めながら接するよう心がけている。われわれ家族の姿を見て、難渋を抱える子供たちに何かできることはないかと、前向きに考える人が増えてくれればうれしい」と話している。苦手とする輪ゴム結びを披露する文也君と、温かく見守る白熊さん夫妻(日本テレビ番組映像から)人と関わる知恵カウンセリングエッセ金山元春天理大学教授本部直属淀分教会淀高知布教所長風通しの良い集団にこのエッセーで論じてきたように、集団で何かを成し遂げる経験は、私たちの成長にとって欠かせないものです。しかし、集団としてのまとまりが強調されすぎると、皆が同じであることを強いる〝同調圧力〟が働くことがあるので注意が必要です。そうした集団においては、一人ひとりの個性が尊重されず、独自の考え方や行動を示す個人が攻撃や排除の対象となり、それがいじめやハラスメントにつながることもあります。「おさしづ」に「人を毀ったり悪く言うてはどうもならん。人を毀って、何ぼ道を神が付けても、毀つから道を無いようにするのやで」(明治23年2月6日)とあります。また、「蔭で言う事は十代罪と言う。蔭で言うならその者直ぐに言うてやれ」(明治24年1月25日)「ぼそ話はろくな事無い究かと思え。誰誰彼彼言うやない。そのま、直ぐにか中が覆す誰かの言動によって「○○な人だ」と決めつけたくなったときには、「この人なりのもっともな理由があるのかもしれない」と、少し間を置くようにしてみてください。すると、その人に対する印象が少し変わり、関わり方も徐々に変化していきます。時間はかかかるかもしれませんが、そううした積み重ねが陽気ぐらしにつながると思うのです。多様性を認め合う風通しの良い集団を目指しましょう。絵・うえかな