天理時報2021年10月27日号3面
体験ルポ記者がゆくvol.5音訳ひのきしん者養成講習会誤りなく教えを伝える信仰者に親里で開催される研修会や講習会を記者が実地に体験し、感じたことを交えながら報告するシリーズ企画「記者がゆく」。第5回は、9月19日にオンラインで実施された「音訳ひのきしん者養成講習会」を、入社2年目の記者が体験受講した。布教部社会福祉課が主催する同講習会は、『天理時報』や『みちのとも』などのお道の刊行物を音声化する〝音訳ひのきしん者”を養成するもの。視覚から情報を得ることが困難な人のために、どのように文章が音訳されているのか。かねて関心はあったものの、自分自身の滑舌に自信がないことから、不安な気持ちで講習会当日を迎えた。開始時刻、オンライン上に受講者が続々と集まってくる。記者が受講した「初級講座」では、2クラスに分かれて講習がスタート。最初に、受講者が音訳ひのきしんを始めようと思ったきっかけなどを順番に語った。「おたすけの幅を広げたくて」「自分の徳分を生かせるのではないか」など、高い目的意識を持つ受講者たちの言葉一つひとつに感銘を受けた。短い時間でも上達を実感この後、音訳の基礎知識や心構えなどを学んだうえで、いよいよ実践へ。文章を読み上げる講習では、講師から発音や声の調子など細かなアドバイスを受けながら、文章を言い間違えないように慎重に読み進めていく。その中で、言葉の基盤となる母音や、鼻に音を抜くように発音する鼻濁音など、意識しなければならないことが数多くあり、誤りなく文意が伝わるように話すことの難しさを実感した。また、他言語を勉強しているように感じ、中国語を専攻し、悪戦苦闘した大学時代の記憶が蘇った。普段使わない筋肉を使った後のように、講習会終盤には口の周りが痛くなった。しかし、滑舌に自信がなかった記者でも、少しは上達したことを実感できた。画面越しの受講者の表情も、どこか明るく見えた。今回の講習会を通じて、「自らの徳分を生かして人の役に立ちたい」と願う方々と共に学んだことで、何より、ようぼくとしての心の置きどころを学べたように思う。まずは自分自身の徳分を見つけ、将来は、お道の教えを誤りなく伝えられるような信仰者を目指した文=杉田祥太郎オンライン上に集まった受講者は、実践を交えて音訳ひのきしんについて学んだQRコードから、「音訳ひのきしん者養成講「習会」の様子が視聴できます。視点思召に素直に飛び込む『稿本天理教教祖伝」を読んで気づくことの一つに、括弧付きのお言葉は、教祖(親神様)のお言葉に限られているということである。人間の言葉は、たとえ秀司様、こかん様、眞之亮様、飯降伊蔵先生の言葉であっても、原則として括弧付きで書かれていない。(ただし人間の言葉でも、「なむ天理王命、なむ天理王命」と神名を唱える場面は括弧付きで用いられてい)るその中で、1カ所だけ例外がある。天保9年10月26日朝五ッ刻(午前8時ごろ)善兵衛樣が堅い決心のもと、親神様に申し上げた「みきを差上げます。」との言葉である。この箇所だけ、人間の言葉が括弧付きで、しかも改行されて使われている。これは、それだけ大事な言葉であり、見落としてはいけないということを表している。「元初りの話」で、親神様は、道具雛型を「承知をさせて貰い受け」られた。それと同じように、この道を始められるに際しても、人間の心の自由を尊重され、談じ合った結果、人間が自ら心を定めることを重視された。その人間を代表する立場に立たれたのが、夫・善兵衞様である。善兵衞様の返答により、教祖は月日のやしろと定まられ、本教では、この瞬間をもって「立教」としている。このときの善兵衛様のお気持ちについて、『天理教教典』では「遂に、あらゆる人間思案を断ち、一家の都合を捨てて、仰せのままに順う旨を対えた」と表現しているが、ここには信仰を進めるうえでの大事なポイントが含まれていると思う。すなわち、自分の理屈や都合を断ち切り、神様の思召に素直に飛び込むということである。この心定めがあったからこそ、お道は始まったのである。秋季大祭は立教を記念する祭典であるとともに、立教の元一日に際しての、神一条の心定めを確認させていただく日であると教えられる。(山澤)陽気ぐらしのヒント人生相談コロナ下の生活に充実感がないQコロナ禍で、仕事内容や生活が大幅に変わり、ストレスが溜まりやすくなりました。外出機会が減ったことでストレスを発散できず、イライラしたり、無気力になったりすることも。日々の生活で充実感を得るには、どうすればいいでしょうか。(30代男性)A毎日のテレビや新聞のコロナ報道は気になります。最近では、ワクチン接種や緊急事態宣言などが功を奏したのか、少し収束してきているように思います。だからといって、私たちの生活は、コロナを知らなかったころには戻らない気がします。これからは「withコロナ」ともいわれるように、基本的な注意は継続しつつ、変わりゆく生活スタイルと柔軟に付き合っていきたいものです。働き方の変化や、家計への打撃など、いままでと違ってきたものは多くありますが、一番変わったのは、私たち自身の心のありようではないでしょうか。心が内向きになって、できないことばかり数えていたのでは、イライラが募るのも当然です。この殻を破るには、自分のことから心を離して、誰かのためになることを心がけてみることです。毎日歩く道のごみ拾いは、どうでしょう。一つ拾うと、その先のごみも目につきます。不思議なことに一つ拾うごとに、自分の心が明るくなっていくのを感じますよ。ほかにも、あなたにできることを考えて動くことです。心の向きが変わると見える世界が変わります。「人とつながり、たすけあうこと」。親神様が望んでおられる人間の生き方に気がつけば、あなたの進むべき道はおのずと見えてくるはずです。楽しみですね。回答者吉福多恵子濃飛分教会前会長夫人身上・事情などに関する悩みをお寄せください。個人情報は厳守いたします。●〒632-8686天理郵便局私書箱30号天理時報「人生相談」係●ファクス=0743-62-0290Eメール[email protected]