天理時報2021年10月13日号4面
「この人に教えを伝えたい」全教一斉にをいがけデー信仰の喜びを胸に「にをいがけデー」二日目の25日午前。島根県安来市内は、未明から降り続いた雨が上がり、秋らしい日和となった。高木浩さん(74歳・能義分教会ようぼく)とみね子さん(70歳・同教人)夫妻は、JR安来駅前の交差点で路傍講演を行った。15年前、長男・修さんを亡くした夫妻。心を倒しそうになったが、教友に支えられながら教えを求める中で、後ろ向きだった心が次第に前向きになっていった。やがて、「少しでも多くの人に教えを知ってもらいたい」と、教友有志のにをいがけ活動に参加するようになった。「にをいがけデー」当日は、布教部が制作した「身体はかりもの」のフリップを手に、信仰のありがたさについて道行く人に語りかけた。浩さんは「コロナ禍で思うように活動できない中ではあるが、これからも夫婦でにをいがけに励みたい」と話した。「久しぶりに戸別訪問に回ることができて、本当にありがたい気持ちでいっぱい。当たり前のことができない今だからこそ、私にできることを見つけていきたい」そう話すのは、井口加保理さん(59歳・丹山分教会教人・山梨県昭和町)。コロナ禍の影響で社会に閉塞感が漂うなか、「自分にできることはないか」と考え、周囲の人や職場の同僚たちが少しでも喜びを見いだせるようにと、折を見て声をかけてきた。こうしたなか、「にをいがけデー」では、富士川支部(築地光生支部長)の仲間と共に戸別訪問をした。ある訪問先では、2階のベランダで洗濯物を干している女性に声をかけた。「こんにちは。ポスティングをさせてもらって「いいですか」周囲に話しかけるときと同じように、笑顔で声をかけた井口さん。許可を得ると、リーフレットをポストに投函した。同じ日の午後、神戸市の垂水駅前で路傍講演に立つ森谷彰宏さん(31歳・天浦分教会教人)は、自らの信仰体験を熱っぽく語っていた。小学生のころ、筋力が徐々に低下する難病「筋ジストロフィー」の疑いがあると診断された。時折、呼吸困難に陥るほど症状が悪化することもあったが、母伸子さん(64歳・同)から毎日おさづけの取り次ぎを受ける中で奇跡的に回復していった。伸子さんから「神様にたすけていただいたのだから、今度は人さまをたすけさせていただこう」と促された。森谷さんは、専修科、大教会青年を経て現在、自教会で青年としてつとめている。時間を見つけては路傍講演に立つなか、多くの人たちと出会い、おたすけをしてきた。「路傍講演を続ける中で、信仰の元一日をあらためて思い返し、ご恩報じの大切さを実感している。今後も報恩感謝の心で、にをいがけ・おたすけに努めたい」ときっぱり。翌30日、長野県小諸市のJR小諸駅周辺では、島川ヒロ子さん(71歳・本愛岳分教会岳島布教所長)が、教友と共に神名を流していた。5年前の「にをいがけデー」以来、毎月3回、教友と共に実動するようになった。コロナ下でも、マスクを着用するなどの感染防止対策を講じながら、互いに励まし合って続けているという。島川さんは「今年も健康な体をご守護いただいて、『にをいがけデー』当日に神名流しをすることができた。本当にありがたい」と笑顔を見せる。手紙やSNSを活用一方、コロナ禍で活動が制限されるなか、”身近な人へのにをいがけ〟を意識し、実践する教友も少なくない。東京都大田区の水元公一さん(55歳・豪峰分教会ようぼく)も、その一人。筆まめな水元さんは、数年前ににをいがけを通じて知り合ったAさんに、一通の手紙をしたためた。最近、疎遠となり、会う機会も連絡を取る機会も減る中で、「お道につながってほしい」という思いを込めて綴った。水元さんは「”身近な人へのにをいがけ”を意識して手紙をいたことで、『Aさんに教えを伝えたい』という自身の気持ちが固まったように思う。これから休日を利用し、できればお会いして、教えを伝えたい」と。各教会や布教所に配布された立教184年「全教一斉にをいがけデー」のチラシ