天理時報特別号2022年9月号8面 2022年9月1日 この記事を読むにはJavaScriptを有効にする必要があります。ブラウザの設定からJavaScriptを有効にしてください。 JavaScriptを有効にする方法を確認する 【二上山と有明の月 – 山の辺の道 心の景】撮影場所:桜井市東田Photo by Hideharu平安時代の著名な歌人に「素性」という法師がいる。三十六歌仙の一人で、現在の天理市布留町にあった良因寺に住んでいた。代表作の一つが『百人一首』の次の歌だ。今来むと いひしばかりに 長月の有明の月を 待ち出でつるかな「すぐ来ると言うから、秋の夜長を待ち続けていたのに。有明の月の時刻になっても、あの人はまだ来ない」「有明の月」とは、夜が明けても空に有る月のこと。この歌は女性の心を詠んだものといわれるが、誰を待っていたのだろう。写真は、夜明け前の大和平野の西。日の出を撮影しようと東向きにカメラを構え、ふいに後ろを振り返ると、二上山に有明の月が。悲しげで不思議な光景だったが、ほどなく朝の光に包まれ消えていった。その後、良因寺は廃絶。跡地にあるのは案内板のみ。それでもハイカーたちが時折訪れ、往時に思いを馳せている。(J) インスタグラム「山の辺の道 心の景」親里の四季の写真を発信しています。 インスタグラム「道友社写真班」