天理時報特別号2021年10月号5面
天理大学柔道部OBの大野将平選手(2歳・旭化成所属)は、7月26日に行われた東京オリンピック柔道男子73キロ級に出場し、見事に金メダルを獲得。オリンピック連覇を成し遂げました。5年前のリオデジャネイロ五輪では、5試合中4試合を「一本勝ち」という圧倒的な強さで頂点に立ち、その後は天理大学大学院での研究を優先して、1年ほどの休養期間を取りました。そのなかで、1964年の東京五輪の無差別級金メダリストであるオランダのアントン・ヘーシンク選手が、五輪前に天理大学で練習に励んでいたことや、そのヘーシンク選手を指導したのが、東京五輪の日本代表監督も務めた天理大学の松本安市師範であったことなど、天理大学と東京五輪とのつながりについても、あらためて学んだといいます。また、天理で磨いた自分の柔道の技術が、古き良き日本の柔道、過去の偉大な先輩たちの技術に近いものだと分かり、これまで自分がやってきたことが間違いではなかったと確信できた、とも語っています。今回の東京大会でも、大野選手は2回戦、3回戦、準々決勝と、鮮やかな「一本」で勝ち進みました。しかし、準決勝は延長戦、決勝も9分を超える死闘となりました。優勝を決めた直後のインタビューでは、「苦しくて、つらい日々を凝縮したような、そんな一日の戦いだった」と、この口の試合を振り返り、「自分の中でも感じたことのない恐怖の中で戦っていたが、その中で勝ちを拾ってこられたのは、何か実力以外の部分もあったのかなと感じている」と、率直な思いを述べています。”天理柔道〟の伝統である、「しっかり組んで一本を取る」柔道にこだわり続ける大野選手。〝天理勢〟のオリンピック柔道競技での連覇は、3連覇した野村忠宏さん以来2人目。日本選手としては7人目(男子では4人目)の快挙となりました。天理大柔道部出身五輪メダリスト金義泰(中量級、韓国代表)1964年東京、銅メダル野村豊和(軽中量級)1972年ミュンヘン、金メダル勝立(中量級、韓国代表)1972年ミュンヘン、銀メダル二宮和弘(軽重量級)1976年・モントリオール、金メダル細川伸二(60kg級)1984年ロサンゼルス、金メダル1988年ソウル、銅メダル大迫明伸(86kg級)1988年ソウル、銅メダル野村忠宏(60kg級)1996年アトランタ、金メダル2000年シドニー、金メダル2004年アテネ、金メダル(3連覇)篠原信一(100kg超級)2000年シドニー、銀メダル大野将平(73kg級)2016年・リオデジャネイロ、金メダル2021年東京、金メダル(2連覇)