天理時報2022年12月7日号8面
【共和党トランプ派に陰り – 手嶋龍一のグローバルアイ19】“共和党のブッシュ”対“民主党のゴア”の対決は、米史上稀に見る激戦となった。フロリダ州の開票結果で次の大統領が決まるのだが、票差はまさしく髪の毛一本。裁定は最高裁に持ち込まれた。投票から1カ月、ゴア氏は最高裁の判断を受け入れ、ホワイトハウスにブッシュ氏を訪ねた。氷雨が降るなか、ブッシュ氏は自ら傘をゴア氏にさしかけて迎えた。これ以上争いを長引かせれば、アメリカの民主主義が傷ついてしまう――敗北を潔く受け入れたゴア氏に心から敬意を表したのだった。あの日の光景はいまも鮮烈に覚えている。あれから20年、共和党の大統領だったトランプ氏は「選挙は盗まれたものだ」と主張し、トランプ支持派は大挙して議事堂に雪崩れ込んだ。今回の中間選挙でも200人を超すトランプ支持派が、先の大統領選に不正があったと訴えた。心ある有権者はこうした潮流に危機感を募らせて投票所に向かい、共和党が上下両院を大差で制する「赤い大波」を阻んだのだった。だが、トランプ氏は次期大統領選への出馬を表明した。いま名乗りを挙げなければ、国家機密を不正に持ち出し、暴徒を煽って議事堂を襲わせた容疑で、司法・捜査当局の手が伸びる。大統領候補になれば当局も選挙への介入を手控えると計算したのだろう。共和党内にはいま“トランプ離れ”の動きが出始めている。フロリダ州のデサンティス知事やペンス前副大統領らが出馬の機を窺っている。現職のバイデン大統領は既に80歳。記録的なインフレや治安問題で失政が続き、いまならホワイトハウスを奪還できると見ているからだ。だが、トランプ氏が指名争いに敗れても更なる保守強硬派が台頭する可能性がある。すでに共和党内には「国内の懸案にこそ取り組むべきであり、ウクライナ支援のあり方を見直すべきだ」という声が強まっている。こうした「アメリカ・ファースト」の潮流は、米国と安全保障の盟約を結んできた日本にも影響を与えずにはおかない。米国の関心が内向きとなれば、台湾海峡のうねりはさらに高まり、日本列島を直撃すると覚悟すべきだろう。, 【道友社の本 – 幸せの四重奏】幸せへの四重奏(カルテット)元渕舞著定価1,100円【本体1,000円】新書判並製/218ページ好評発売中!!”一音一恩”に感謝を込めて天理から世界へ羽ばたいたヴィオラ奏者。恩返しの心で「人」と「音」と向き合い、”幸せのハーモニー”を奏でる。演奏家、教育者、そして二児の母として、かけがえのない家族のこと、仲間や教え子のこと、天理での思い出、音楽家としての心得や、アメリカでのエピソードなどをつづった48編。『天理時報』の同名連載エッセー(2017~22年)に、書き下ろし2編を加え書籍化。【著者プロフィール】元渕 舞(もとぶち まい)ボロメーオ弦楽四重奏団ヴィオラ奏者ニューイングランド音楽院教授読者の声著者のヴィオラ演奏に対する情熱、脈々と受け継がれる信仰心、子供たちや周りの人への愛情や心配りなどに感動しました。〈60代男性・教師〉お近くの書店か道友社へ直接お申し込みください。注文受付 TEL:0743-63-4713Webストア https://doyusha.net, 【道友社の新刊書 – 胸の奥にこの花あるかぎり】新書判並製/160ページ定価935円[本体850円]胸の奥にこの花あるかぎり平葉子患者に寄り添いその人にとって最善の看護を尽くせるように。天理よろづ相談所病院「憩の家」。緊迫した医療の現場で、“病む人の幸せ”を願い理想の看護を求め続ける信仰を持つ看護師たち――。いかなる状況であっても、喜べるのが陽気ぐらしであるならば、つらい闘病の日々においても、ほんの少しでも喜んでいただける看護を…(本文から)著者が心の支えにしてきた、忘れられない看護のエピソードを紹介。患者とともに笑い、泣き、悩みながら成長するようぼく看護師たちのものがたり。『すきっと』で好評連載中の同名エッセー23編(16号〜38号)を書籍化!好評発売中!!読者の声誠真実の心で患者さんを支える看護師さんの姿に涙し、私も笑顔を心がけて周りの人を喜ばせたいと思いました。この本に出合えたことに感謝します。〈80代・前会長夫人〉道友社各販売店、Webストアでお求めください。, 【男女で西日本制覇 – 天理大レスリング部】大石希選手・上岡三桜選手天理大学レスリング部は、先ごろ大阪府泉佐野市で行われた「西日本学生レスリング選手権大会」に出場。大石希選手(4年=写真右)が男子フリースタイル125キロ級で、上岡三桜選手(1年=同左)が女子フリースタイル50キロ級で優勝に輝いた。天理教校学園高校時代には、インターハイに出場した大石選手。大学進学後は勝てない試合が続くなか、全日本社会人選手権での優勝経験を持つ福井裕士コーチの指導のもと、僅差で競り勝つ戦術を身につけた。すると、昨年の同大会グレコローマンスタイルで3位入賞を果たした。優勝者には「天皇杯全日本レスリング選手権大会」の出場資格が与えられる同大会。大石選手は順調に勝ち上がり、決勝へ。決勝は、終盤に気合を振り絞って攻撃を仕掛けた大石選手が2‐1で制し、初優勝を手にした。大石選手は「7年間レスリングを続けて初めて一番になれた。努力が実ったかと思うと、うれしい。全日本選手権でも頑張りたい」と話した。◇一方、上岡選手は高校3年時のインターハイで5位入賞。片足タックルを得意とし、グレコローマンスタイルの基本である上半身を使った攻撃に磨きをかけてきた。今年7月の全日本社会人選手権で5位入賞を果たす。ところが8月に右ひざを負傷し、十分な練習ができないなか、今大会に臨んだ。初戦をフォール勝ちして臨んだ決勝戦。序盤はリードを許したが、反撃に転じて同点に持ち込むと、その後、相手のミスでポイントを追加し、3‐2で勝利した。上岡選手は「目標にしていた大会で優勝できてうれしい。実力は及ばないかもしれないが、全日本では1ポイントでも多く取れたら」と抱負を語った。◇なお、大石選手は男子グレコローマン130キロ級でも準優勝。また、毛利太紀選手(4年)も同82キロ級で準優勝した。天皇杯全日本選手権は、東京都目黒区の駒沢オリンピック公園体育館で12月22日から25日にかけて開催される。