特集 晩秋の親里
“一年のお礼”のおぢば帰り教会の団参や家族連れで
教会単位や家族連れで、秋深まる親里へ。11月最後の日曜日となった28日、直属教会の別席団参が実施されたほか、家族連れで帰参する大勢の教友の姿が見られた。本部神殿でおつとめを勤めた帰参者たちは、新型コロナウイルスの感染拡大に翻弄されつつも、無事に1年をお連れ通りいただいたことへのお礼を申し上げた。また参拝後には、別席場へ向かう人や、神苑周辺でひのきしんに勤しむ人の姿も。晩秋の親里の様子とともに、帰参者の声を紹介する。
新型コロナの新規感染者数が全国的に減少傾向にあるなか、直属教会の別席団参が行われた。
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東愛大教会(西初晴会長・名古屋市)は11月28日、別席団参を実施、約500人が参加した。
来年、創立130周年を迎える同大教会。節目に向け、ようぼく・信者があらためて心をそろえるための“仕上げの団参”では、別席者が午前と午後に分かれて別席場へ。また正午に、拍子木を入れてのおつとめに、東礼拝場で参拝した。
森田和太郎・布教部長(59歳・愛眞分教会長)は「コロナ下で教会活動が制限されていたが、一人でも多くの方におぢば帰りをしてもらえるように働きかけてきた。大教会創立130周年に向けて、一層勇んで歩んでいきたい」と話した。
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髙安大教会(松村義司会長・大阪府八尾市)では、これまで年2回の団参を行ってきたが、今年後半の秋季別席団参は、直轄教会単位での帰参を呼びかけた。
同日、6カ所の直轄教会が団参を実施。そのうち、泉東分教会(村上幸一会長・堺市)からは約200人が帰参し、8人が別席を運んだ。同分教会の教友たちは、午前11時45分に東礼拝場でおつとめを勤めた後、髙安詰所へ。詰所では「おかえり講話」が行われた。
村上会長(46歳)は「帰参者の中には、どうしてもおぢばに帰りたいと急遽、都合をつけて参加した人もいた。参加者の元気な顔を見て、あらためておぢば帰りの尊さを感じた」と語った。
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中背大教会(安村真一郎会長・京都府宇治市)も同日、別席団参を実施、約250人が参加した。
毎年11月に別席団参を続けてきたが、昨年はコロナの影響で中止を余儀なくされた。こうしたなか、来年に創立130周年を迎えることから、「なんとかおぢばへ帰らせていただこう」と準備を進めてきた。
当日は感染対策として、教会単位や家族連れで参拝。その後、別席を運ぶとともに、東筋周辺でひのきしんの汗を流した。
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このほか、西陣大教会(永尾大和会長・京都市)は同日、「創立130周年記念祭御礼おぢばがえり団参」を実施、427人が帰参した。
同大教会の教友たちは、西礼拝場でお礼のおつとめを勤めた後、別席を運んだほか、東講堂周辺で清掃ひのきしんに勤しんだ。
帰参者の声
悪性腫瘍をご守護いただき
山口美智子さん 68歳・瑞龍分教会ようぼく・大阪市
昨年8月、口の中に違和感を覚え、精密検査を受けました。結果が分かるまでの間、月2回、本部神殿で回廊拭きひのきしんを続けてきました。
今年10月、ようやく判明した病名は「舌腺悪性腫瘍」。すぐに手術を受けることになりました。
11時間半に及ぶ手術は無事に成功。首の一部を大きく切開する予定でしたが、小さく切るだけで済み、「大難を小難にお連れ通りくださった」と、しみじみ感じたのです。
その後も医師が驚くほど早く回復し、日常生活に支障はありません。
今日も報恩感謝の気持ちで、精いっぱいひのきしんをさせていただきました。来年も、おぢばで仲間とひのきしんをするのが待ち遠しいです。
“当たり前”の有り難さ実感
山田隆さん 63歳・西陣大教会ようぼく・京都市
仕事面でコロナの影響を大きく受けた。陶器を卸す職業柄、営業先の料理屋が休業したことは痛手だった。
常にやりがいをもって仕事に臨むことができたのは、“当たり前の日常”があってこそ。それは、親神様のご守護のおかげで成り立っていたことに気づかされた。
今回、久しぶりに親里の土を踏んだ。コロナ前のように賑やかではなくとも、大勢の教友と共におぢば帰りができる有り難さが身に染みた。
親神様のご守護に、あらためて御礼申し上げたうえで、帰りたくても帰れない人の分も、勇んでひのきしんに取り組んだ。
コロナの大節から、さらに成人できるよう、親神様にもたれて通りたい。
別席運び中の嫁を連れて
山本なお子さん 70歳・愛眞分教会ようぼく・愛知県岡崎市
今回のおぢば帰りで、嫁が中席を運びました。息子との結婚を機に自ら初席を運んだ彼女は、所属教会への日参と月次祭参拝を続けています。
彼女は、息子の調子が悪い日に「お義母さん、おさづけを取り次いでください」とお願いしてくれます。息子の身上が回復すると、わが事のように喜び、さらにお道の教えを求めようとするのです。そんな息子夫婦の姿を見ていると、私も元気が出てきます。
私自身にも身上があることから、彼女は「おさづけの理を拝戴したら、お義母さんに取り次がせていただきます」と言ってくれます。その日を楽しみに、息子夫婦と共に、おぢば帰りを重ねたいと思います。