おやのことば・おやのこころ(2022年2月9日号)
たん/\とよふぼくにてハこのよふを
「おふでさき」十五号60
はしめたをやがみな入こむで
春季大祭前の週末、Tさんがおさづけの理を拝戴しました。
Tさんは豪州留学中にわが家の長男と知り合って婚約。将来は豪州で生活する予定でした。その矢先、新型コロナウイルスが世界中に広がり、長男は豪州から帰国できず、Tさんも渡豪が叶わない状況に。二人は2年以上、直接会えない日々を過ごしています。
婚約の際に、「渡豪までにおさづけの理を戴いてほしい」とTさんにお願いしました。豪州での生活で身上を頂いたとき、お互いにおさづけを取り次げる夫婦であってほしいとの思いからでした。未信仰のTさんは悩んだ様子でしたが、別席を運ぶ心を定め、以後、数カ月に一度おぢば帰りを重ね、昨年10月、満席となったのです。
一方で昨年秋、豪州の査証が下りて今年4月末に渡豪するめどが立ったため、なんとか出発までにおさづけの理を戴いてもらいたいと、教祖に毎朝お願いしていたところ、この日、晴れてようぼくの仲間入りを果たすことができたのです。
暗がりの凍てつく東回廊で待機していると、仮席を終えたTさんが教祖の温もりに包まれたような笑顔で現れました。神殿、教祖殿でのお礼参拝後、数週間前から胸やけがするという妻が、Tさんにおさづけの取り次ぎをお願いしました。ぎごちない取り次ぎのさなか、うれしさと有り難さからか、妻の目から涙が溢れました。
翌朝、妻は鮮やかにご守護いただきました。Tさんがこれからも、おさづけを取り次げるようぼくへと成人してくれることを願うばかりです。
(足立)