阪神・淡路大震災追悼雅楽演奏 – 兵庫・灘支部
2022年2月9日
トピックス 追悼の思い次世代に受け継ぎ
兵庫教区灘支部(岡田秀教支部長)は1月17日、神戸市内の各所で25回目となる「阪神・淡路大震災追悼雅楽演奏」を実施。教友22人が参加した。
当日は、教服姿の教友たちが、神戸市の灘区民ホールと西灘公園、六甲風の郷公園の3カ所にある慰霊碑や、鎮魂歌が刻まれた石碑の前で、管絃『五常楽急』『陪臚』を演奏した。また『越殿楽』を奏でながら次の演奏場所まで練り歩く「道楽」も行われ、雅やかな音色に足を止めて聴き入る通行人の姿も見られた。
少年会活動の一環として雅楽の講習会を長年続けてきた同支部。管内に雅楽の経験者が多くいたことから、旭誠治・美信分教会長(65歳)が雅楽による「追悼演奏」を企画し、支部内の教友たちに提案した。すると、肉親や知人の出直しを経験した教友たちが賛同。「出直された人たちのために何かさせてもらおう」と、震災から3年経った平成10年1月17日に、第1回「追悼演奏」を実施した。
以来、同支部では四半世紀、欠かさず「追悼演奏」を実施してきた。さらに近年は、震災の記憶がない若い世代も、この「追悼演奏」に参加するようになった。
当初から参加しているという前支部長の後藤正敏・西神明分教会長(69歳)は、「震災から四半世紀が経ち、人々の記憶から震災の経験が薄れつつあると思う。子供世代が私たちの思いを引き継いで、演奏を続けてくれればうれしい」と話した。
(兵庫・阪本社友情報提供)