書評 – 真実の道 道を啓いた先人・先輩の教話集【おたすけ編】
若者の背中を押してくださる
山本一元(統北分教会長)
おたすけとは何か? たすかるとは何か?
現代社会の難渋と向き合う日々の中で、教会長として心に問いかけることが多くなった。壁にぶつかり、困難に悩み、本質を見失いそうになるときもある。この本を読んで、先人・先輩が、いかに教祖のひながたを頼りに神一条の心で世界たすけに向かい、あらゆる困難も、かしもの・かりものへの感謝に変えて、誠真実を出し続けてこられたかを感じ、勇気が湧いてきた。今を生きる私たちに、時代を超えて「大丈夫だ、頑張れ」と背中を押してくださっているような気がする。
各教話は、教史の区切りごとにまとめられ、その時代を生きた先人・先輩の状況や、教祖年祭へ向かう姿勢が描かれている。どんなときもをやの声を頼りに、理に沿いきって通られる姿に、自分自身の通り方と照らし合わせて、とても参考になる。
教祖140年祭へ向かう現在、社会のさまざまな難渋を救う手だてはどこにあるのか。里親、こども食堂、フードパントリー、災害救援、SNSでのおたすけなど、社会に向けて“たすけの道場”としての役割を発揮している教会が増えている今だからこそ、教祖のひながたを頼りに、誠真実の道を通られた先人・先輩に学ぶことが必要である。
「おたすけとは、自分のいんねんを切らせていただき、恩を返させていただくのであります」と、本書の中で島村國治郎先生は述べられている。今このように信仰させていただけるのも、先人・先輩の並々ならぬ信仰信念はもとより、常に教祖を身近に感じ、お慕いして通られたおかげだと、つくづく感じる。
代を重ね、今おたすけに奔走している人も、これからおたすけに動き出そうとしている人も、特に若い世代が必要としているおたすけの“いろは”が、この一冊にこもっている。
教祖年祭へ向かう現在、特に若い人にはぜひ、お薦めしたい。
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