おやのことば・おやのこころ(2022年3月30日号)
にんけんのわが子をもうもをなぢ事
「おふでさき」七号9
こわきあふなきみちをあんぢる
ピンク色に染まったサクラの花々が、柔らかな春の光に照らされて輝いています。もうすぐ入学シーズンです。
ピカピカの小学1年生になる子たちは、希望に胸を膨らませる一方で、ちょっぴり不安も感じていることでしょう。あの重たいランドセルを背負って学校まで歩いていくのですから、それだけでも、ちょっとした冒険に出かけるようなものです。
その小さな冒険を始める近所の男の子が、最近こんなことを口にしました。
「一人じゃ、まだ学校へ行けへん」
学校まで歩いて50分。土地柄からか通学路も入り組んでいます。父親と一緒に何度か学校まで歩いて、行き方を教わったようですが、一人で登校するには、まだ心細いのでしょう。
一方、送り出す親も、子供が危ない目に遭わないかと、あれこれ心配するものです。この子の父親に聞くと、登校の予行演習は、けがや事故につながる危険な場所を教えるためでもあったといいます。少しでも安全な道を通らせたいという親心がにじみます。
掲出のお言葉を拝すと、親神様も、そうしたお気持ちで私たち人間を見守ってくださっているのが分かります。危ない道へ行かないよう、いつも親心をおかけくださっているのです。親神様がお付けくだされた成人の道を、ともども力強く歩んでいきたいものです。
先の男の子は、しばらくお友達と一緒に登校するとのこと。同じ道を歩む仲間がいるって、とても心強いことですね。
(大西)