阪神リーグ3連覇めざす – 天理大野球部
“日本一チーム”に勝利
天理大学野球部は現在、4月に開幕する阪神大学野球春季リーグ戦に向け、オープン戦を重ねている。
昨春と昨秋のリーグ戦で優勝した同部。目標を「3連覇」に据えた新チームのスローガンは、「選手から動く」。選手自ら率先して意見を出し合い、チームづくりを進めることをテーマに掲げた。
チームをまとめるのは、岩本大輔キャプテン(4年)。藤原忠理監督(56歳)は「先頭に立って誰よりも練習している」と、その姿勢を高く評価する。
主軸となるのは、友杉篤輝選手(4年・ショート)と、近藤遼一選手(3年・ファースト)。
これまでのリーグ戦で3度のベストナインに輝いている友杉選手は、走攻守三拍子そろったマルチプレーヤーだ。守備範囲の広さと強肩で内野陣を支える。さらに打率は4割を超え、プロ注目の選手としてメディアでも取り上げられている。
友杉選手について、藤原監督は「相手チームのマークがきつい中でも、好成績を残せるだろう」と期待を寄せる。
一方、1年時から四番を任されてきた近藤選手も、2度のリーグベストナインを受賞。ところが、昨秋のリーグ戦では実力を出しきれず、成績を落とした。今春のリーグ戦に向けて、打撃練習にさらに力を入れており、「ひと回り成長したバッティングを見たい」と藤原監督。投手陣は2、3年生投手が中心。藤原監督は「どの選手も実力が拮抗している。リーグ戦を通じてエースが現れてくれれば」と話す。
慶應義塾大と交流深め
昨年の第70回「全日本大学野球選手権記念大会」で日本一に輝いた慶應義塾大学と、3月5日、天理大白川グラウンドでオープン戦を行った。
藤原監督と堀井哲也・慶應大野球部監督が社会人野球の監督時代から交流があり、かねて練習試合を検討してきた。当初は昨夏にオープン戦を予定していたが、コロナ禍で中止に。今回、慶應大が九州キャンプを実施した後、天理で試合をすることになったという。
また、昨年6月の大学選手権の際には、天理大の選手たちが慶應大のグラウンドを借りて練習。今回の試合前には慶應大が白川グラウンドで練習し、互いに交流を深めた。
試合は初回、先頭打者の吉田元輝選手(3年)が安打で出塁すると、後続も続いて天理大が2点先制。五回に連打を浴びて逆転されたが、1点差で迎えた六回裏、ランナー二・三塁のチャンスで、相手守備のエラーにより逆転に成功。その後は、無失点で抑えて5‐4で勝利した。
藤原監督は「良い試合ができて、選手たちに自信がついたと思う。この一戦を機にチーム力が上がり、その後のオープン戦でも良い結果が残せている。リーグ3連覇に向けて、一歩ずつ着実に歩みを進めたい」と、現状での手応えを語った。
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なお、阪神大学野球春季リーグ戦は4月9日に開幕する。天理大は同日、大阪市の南港中央野球場で神戸国際大学と対戦する。