天理時報オンライン

信仰のバトンを次代につなぐ


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2023・8月号を見る

山田延江(傳法分教会長・73歳・大阪市西区)

婦人会創立110周年など大きな節目ごとに「委員部長講習会」、「会員決起の集い」などが開催され、その折に、私は同じお話を2度聴かせていただきました。親神様・教祖が、この話をしっかり胸に治めるように促しておられるのだと思いました。

それは此花大教会の田邊とも子・前会長夫人の講話で、ご尊父である南大教会4代会長・松永義道先生についてのお話でした。松永先生は、召集されて戦地に行かれたとき、占いをする同僚から「あなたの運命はよくない。結婚もできないし、子供も授からない」と言われたそうです。

戦後、志めの奥さまと結婚され、大教会陞級の後、会長に就任されました。男3人、女5人の子宝に恵まれて、64年間、奥さまと仲むつまじく幸せに通られました。94歳で出直されたときには、子や孫など、合わせて94人全員がお道を通っていたというお話でした。親から子、子から孫へと信仰が受け継がれ、末広がりに広がった実例です。信仰によって運命が変わり、ご自身の誠真実で末代続く信仰となる。なんと素晴らしいことかと思いました。

「諭達第四号」で、まず目に留まったのは「教祖お一人から始まったこの道を、先人はひながたを心の頼りとして懸命に通り、私たちへとつないで下さった。その信仰を受け継ぎ、親から子、子から孫へと引き継いでいく一歩一歩の積み重ねが、末代へと続く道となるのである」という一節です。

長男を妊娠中、ご本部の神殿講話で、当時行われていた東西礼拝場普請に事寄せて、「かんろだいを中心として、自分がどの方角にいて、どの役割なのか考えてみては」と、ある先生が話されました。私の直属は西大教会で、西という方角が名称についています。西は、をふとのべのみことの方角なので、子供の能力を引き出して育てることに力を注いでいこうと決心しました。

私は男3人、女3人の子供を授けていただきました。それぞれ元気に成人して教会につながっており、おつとめが大好きな13人の孫もいます。

先人たちが歩まれた道中を思うとき、日々種をまき、徳を積んでくださったことを感じずにはおれません。教会長のお許しを戴いて今年で30年になります。日々種まき、徳積みを忘れず、信者の皆さんと共に人のために祈り、教祖のひながたを心の定規に、陽気ぐらしを心がけ、信仰のバトンをしっかり次代につないでいこうと決心しています。