天理時報オンライン

エネルギー研究の傍ら地域の子供たちを支援 乾 直樹さん – ヒューマンてんり人


紙面レイアウト
2023・9月号を見る

京都大学工学部を卒業後、大手化学メーカーで研究開発に携わってきた。そのなかで「環境問題が深刻化するいま、将来を見据えたエネルギー研究が必要」と痛感し、新たな研究施設の設置を会社へ提案。京都大学と共同研究を進めることになり、2019年に京都大学大学院の特定教授に就任した。日夜、環境に優しい蓄電池の研究に勤しみながら、教壇に立っている。

その傍ら、何か地域に役立つ活動をしたいと、自宅である天理教の布教所を拠点に「こども食堂」を始めた。

多くの子供たちと触れ合うなかで、想像したよりも深刻な状況に置かれた子供たちの実態を知り、食事の提供のみならず、これからの社会を生きていくための力を身に付けさせようと、職能体験やコンピューターのプログラミング教室を開くなど、多角的な支援活動を展開している。

「環境問題も子供たちの将来への不安も、世の中に起こってくることはすべて“わが事”と受けとめている。これからも大学での研究と『こども食堂』を通じて、難渋を抱える人たちの手だすけをしていきたい」


【天理いきいき通信2023年9月号】の記事が他にもあります。