聴覚障害や手話への理解広げる“語り部” 森川美惠子さん – ヒューマンてんり人
手話通訳者として、愛媛県庁の会見や県内のテレビ番組などで活躍する傍ら、自ら手話サークル「伊予ハンズ」を立ち上げ、勉強会を開くなど地道な活動を続けている。
20歳のとき、アルバイト先の喫茶店で出会った聴覚障害のある男性の紹介で、地域の手話サークルに参加するようになった。
その後、縁あって、7人の社員全員に聴覚障害がある建築関係の会社に入社。職場では日常的に手話で会話し、同僚の悩みに耳を傾けるなど、障害のある人たちの“生の声”を聴いたことが、これまでの活動の原動力になっているという。
出産を機に退職した後も、手話通訳のボランティアを続けた。さらに、聴覚障害者団体や社会福祉関係の団体で勤めるなど、45年にわたり、聴覚障害者の支援に携わってきた。その経験をもとに、講演活動なども行っている。
「人が差別をしたり、つらく当たったりするのは理解が足りないから。当事者の方が暮らしやすくなるために、多くの人たちに聴覚障害や手話のことを知ってもらう“語り部”として、今後もお与えいただく仕事に力を入れていきたい」