【AI音声対象記事】
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Q. 大学受験に失敗し、浪人生活を送っています。ただでさえ不安を感じるなか、SNSには同級生たちが大学生活を謳歌する姿が……。友人関係を壊したくないので「いいね」やコメントを付けるのですが、そのたびに落ち込みます。(10代女性)
A. 人の幸不幸感は、基準をどこに置くかによって変わってきます。
多くの同級生や友達を「普通」という基準にすると、不幸せな自分しか見えません。また、これまでの友達を失ってはならないと思うと、常につながっていなければならず、気が休まりません。
しかし、生涯付き合うのは自分自身だけですから、あなた自身、それも未来のあなたを基準にしてはどうでしょうか。あなたはどんな大人になりたいのか、ご自分の未来を想像してみてください。未来が想像できなければ、尊敬する人を見つけてモデルにしましょう。
目標を持っている人は周囲に振り回されないものです。目標に向かって、いま何をすべきか、常に優先順位を考えて行動しているからです。
ただし、大きな目標はなかなか達成感が得られないので、その前に小さな目標をいくつか設けて、一つずつこなし、成功体験を増やしましょう。たとえ達成できなくても、自分が努力したプロセスは自信になるはずです。
浪人生活という経験は、同級生にはない、あなた自身のもの。将来振り返ってみて、「あのときはつらかったけれど、あの経験があったからこそ今の私がある」と言えるような通り方を、ぜひともなさってください。
回答者:古市俊郎(福之泉分教会長・公認心理師)