天理時報オンライン

ブラジル国内から約2,000人が参集 – ブラジル伝道庁創立71周年記念祭並びに3代庁長就任奉告祭


ブラジル伝道庁(村田薫庁長・バウルー市)は7月10日、中田善亮表統領、松田理治海外部長を迎え、創立71周年記念祭並びに3代庁長就任奉告祭を執行。ブラジル国内の教友約2,000人が一堂に会した。また、前日9日には、中田表統領と松田部長の臨席のもと、ブラジル青年会総会が開かれ、スタッフや青年会OBを含め約300人が参加した。

同伝道庁では、記念祭に向けて、宿舎や炊事場の増改築など、敷地内建物の普請に取り組んできた。

当日は、サンパウロなどの周辺都市から大型バス20台が駆けつけたほか、マナウスやフォルタレーザ、レシフェなど3,000キロ以上離れた地域からも教友が来訪。2,000人余りが伝道庁に参集した。

真柱様のメッセージを代読する中田表統領

祭典は、村田庁長による祭文奏上の後、真柱様のメッセージを、中田表統領が代読。その中で、このたび新任した村田庁長に向けて、「伝道庁長は、伝道庁の責任者であり、その立場にふさわしく成人するように努力してもらいたい」と激励された。続いて、ブラジル国内の教友に対しては、「皆さんの所属する教会は異なるが、同じ国に住む教友同士が互いにうち解け、たすけ合い、勇ませ合って、ブラジルの道の伸展に努めてもらいたい」と、教友同士の協力を求められた。

続いて、心をそろえておつとめを勤めた。

おつとめの後、あいさつに立った村田庁長は「真柱様のお言葉をしっかり胸に治めて、歴代庁長をはじめ、先人の思いを引き継いで務めていきたい」と決意を述べた。

祭典終了後は、敷地内に特設されたステージで慶祝セレモニーが催され、伝道庁のブラスバンドや少年会ブラジル団鼓笛隊が演奏を披露。最後に、前庁長夫妻と新庁長夫妻へ花束が贈られ、『創立70周年の歌』を全員で大合唱した。

(ブラジル・谷尾社友情報提供)

コラム – ブラジルの道

本教のブラジル伝道は、1929(昭和4)年の南海大教会による集団移住が嚆矢とされる。この移住に加わった大竹忠治郎氏が、サンパウロの奥地に入植。2年後にはバウルー市で布教に専念し、布教所を開設した。

35年、中山正善・二代真柱様の「南米天理教信徒に寄せるメッセージ」を受け、大竹氏が中心となって布教に奔走。翌36年の教祖50年祭には、ブラジル初の団参として150人が帰参した。

第二次世界大戦中は“敵国の宗教”と見なされ、大竹氏が獄舎に留置されるなど、筆舌に尽くしがたい苦難を経験。終戦後は「バウルー文化協会」の名で法人格を取得し、49年に戦後初めて大竹夫妻がおぢば帰りを果たした。

その後も教勢は伸び盛え、51年7月31日、大竹氏を初代庁長として、バウルー市にブラジル伝道庁が設立。54年にはブラジル婦人会、ブラジル青年会が結成された。

62年に現在の神殿が落成。64年には第1回「ブラジル修養会」が開講し、68年に少年会ブラジル団が発足した。

ブラジル伝道に生涯を捧げた大竹氏は、92年末に88歳で出直し。翌93年4月に村田雄治氏が2代庁長に、今年5月に村田薫氏が3代庁長に就任した。

現在のブラジル国内の教勢は、教会91カ所(伝道庁を含む)、布教所308カ所、教人1,621人、ようぼく5,105人(海外部調べ)。