国体優勝校のライバル破り3年連続66回目の“花園”へ – 天理高校ラグビー部
2024・11/27号を見る
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天理高校ラグビー部は17日、奈良県橿原市の橿原公苑陸上競技場で行われた「全国高校ラグビーフットボール大会」奈良県大会決勝に出場。ライバルの御所実業高校に20-10で勝利し、3年連続66回目となる全国大会出場を決めた。
2023年秋、「ジャパンラグビーリーグワン」でプレーした王子拓也氏(29歳・同部OB)が新HCに就任。また、一昨年から選手の自主性を高めようと、選手自ら練習メニューを考える「選手ファースト」を掲げて取り組んできた。
新チームは、内田旬キャプテン(3年)のもと、「繋がる」をスローガンに結束を固めた。
新チームの船出となる今年1月の「近畿高校ラグビー大会」奈良県予選と春の「奈良県高校ラグビー新人大会」では、御所実業高に続けて敗北。王子HCは「御所実業の強力フォワードに対抗できなかった」と分析し、フォワードの強化に努めるとともに、特にモールディフェンスの整備に注力してきた。
その後、夏恒例の菅平合宿などで強豪校と対戦。流通経済大学付属柏高校に勝利し、東福岡高校に1点差で惜敗するなど、全国常連校を相手に力をつけた。
キック駆使して主導権握る
“花園”の出場権を懸けた県大会。決勝では、10月の「国民スポーツ大会」少年男子の部で優勝した御所実業高と対戦した。
この試合では、同部監督としてチームを2度の全国大会優勝に導き、高校日本代表の監督も務めた田中克己氏(當麻分教会ようぼく)が7月に出直したことを受け、選手たちは純白のジャージーの左袖に喪章を着けて決勝に臨んだ。
試合序盤、天理高はキックを駆使してエリアを獲得していく。 前半6分、山﨑祥永選手(3年)がペナルティーゴールを決めて先制。11分には、敵陣ゴールライン際のラインアウトからモールを押し込んで10-0とリードを広げる。
後半も主導権を握ると、22分にトライで追加点。その後は相手のアタックを何度も押し返し、終始リードを守り、20-10で勝利した。
内田キャプテンは「素直にうれしい。ただ、この試合で修正点がたくさん見つかったので、しっかりと準備して花園を迎えたい。一昨年と昨年、トーナメントの途中で敗れた先輩たちの思いを受け継ぎ、絶対に日本一を手にしたい」と語った。
王子HCは「しつこいディフェンスや諦めずにタックルし続けることなど、選手たちが力を出しきった試合だったと思う。花園では奈良県の代表として、一戦一戦しっかりと戦っていく」と話した。
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「全国高校ラグビー大会」は12月27日から東大阪市の花園ラグビー場で行われる。
天理高校ラグビー部の奈良県大会決勝戦の動画を視聴できます。